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2004年に公開された日本の映画 ウィキペディアから
『ゼブラーマン』は、2004年2月14日から全国の劇場で公開された日本映画。その中に登場する劇中劇、およびその主人公。そして、映画とタイアップして登場したプロレスラー。キャッチコピーは『白黒つけるぜ!!』
監督は三池崇史。俳優・哀川翔の主演100作目を記念して製作され[2]、この映画で哀川は第28回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞した。製作は「ゼブラーマン」製作委員会。配給は東映。2010年には続編の『ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-』が公開された。
また、山田玲司による漫画版が『ビッグコミックスピリッツ』にて連載された。
舞台は2010年。生徒からも家族からも疎まれる冴えない小学校教師市川新市は32年前に低視聴率で僅か7回の放送で打ち切りとなった特撮テレビ番組「ゼブラーマン」に登場する「白黒つけたぜ」が決め台詞のヒーロー・ゼブラーマンのコスプレという特異な趣味を持つ。
そのころ、市川の住む地区で、地球征服を目論む宇宙人による奇妙な事件が続発。ひょんなことから市川は憧れのゼブラーマンに扮しその宇宙人と戦うことになるのだった。
1990年の東映Vシネマ『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ〜』を初の主演作として[2]、以降は大半の主演作がVシネマの哀川翔は"Vシネマの帝王"と呼ばれた[2]。本作は主演作を積み重ねてきた哀川と、Vシネマも撮ってきた三池崇史監督が「100本目を祝おう」と製作したもの[2]。出資者やVシネマファンを巻き込み、結果的に全国184館での上映という盛大なイベントになり[2]、積み重ねられたVシネマの人と歴史とファンの、ある種の"爆発"ともいえる現象が起きた[2]。
哀川は「100本目にしてやっと子供たちにも面と向かって『映画館に見に行けよ』と言える作品ができた。今までは『こっそり見ろよ』なんて言ってたからね(笑)」「おれは不良というよりやんちゃしていた程度だけど、ターゲットは元・不良、今・不良、これからの不良、約2000万人。『翔さんに憧れてヤクザになりました』というファンもいたよ。おれ、そういうつもりで映画やっているワケじゃないから、『やめといたほうがいいと思うよ』と言ったけど(笑)」「100本目を作ってくれたスタッフに感謝。『ゼブラーマン』を観た後に涙が出たよ」などと話した[3]。
東映宣伝部が宣伝を担当したが、哀川は公開前に活字、テレビと合わせて異例の200件の取材をこなし、"哀川翔まつり"状態[2]。公開は3週間だったが[2]、大きな話題を呼んだ[2]。
1978年3月4日から、同年4月15日まで土曜日19:30 - 20:00 (JST) にテレビハンドレッド系で7話放送され、視聴率1.8%という低迷により打ち切られた特撮テレビ番組……という架空の設定の作品。いわゆる劇中劇である。
主人公の十文字譲は、とある小学校に勤める教師。世間で騒がれている環境破壊や公害、犯罪などには、人一倍憤る強い正義感を持つ男だが、引っ込み思案であるため、普段は目立たない存在。動物園の飼育係をしている譲の伯父・十文字念二郎(通称「念仏おやじ」)の一家と共に暮らしている。
そんな平凡な生活に、ある日謎の少年とその母が現れることから、十文字の人生は急転する……。
基本設定は借用されているものの、ストーリーその他はほぼ山田オリジナルというべきものになっている。映画版では登場する怪人たちは「地球を侵略するために襲来した宇宙人」だったが、漫画版では「心に闇を抱えるがゆえに洗脳に身をゆだね、欲望のままに悪事に手を染めてしまった一般人」という設定になっている。怪人を「演じる」人間にも愛する者が存在しており、ヒーローを演じながらも怪人たちと同じように苦しみを抱える主人公自身の心情や葛藤、戦いを経て主人公が自分自身を見つめ直し、真の家族愛に目覚めていく過程を映画版以上に鮮明に描き出しており、「人情」「家族の絆」というテーマをより前面に押し出した作風となっている。
映画と連動した覆面レスラーのゼブラーマンは、映画に先駆けて2004年1月4日にプロレスイベントハッスルの「ハッスル1」で初お披露目された[4]。
次いで、空手家の小笠原和彦が2月19日にゼブラーマンになることになり[5]、2004年2月29日にプロレスリングZERO-ONEの両国国技館大会でデビューした。入場曲は映画で使用された『ゼブラーマンの歌』。試合前には映画版に主演した哀川翔から花束が贈られ、そのまま哀川は試合を観戦した[6]。小笠原版ゼブラーマンは3月7日の「ハッスル2」にも参戦し、長州力とタッグマッチで対戦した[7]。
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