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サカナクションのシングル (2008) ウィキペディアから
『セントレイ』(日本語発音: [sentoɺei])は、日本のロック・バンド、サカナクションの楽曲。バンドのフロントマン山口一郎によって作詞・作曲された。2008年11月12日にデジタル・ダウンロードとして各配信サイトにて配信リリースされた後に、12月10日にビクターエンタテインメントの傘下レーベルであるBabeStar Labelより、バンドとしては初のCDシングルとしてリリースされた。
「セントレイ」は、アルバム『シンシロ』の制作工程の上で出来た作品である[2]。また、楽曲はアルバム中心になる曲として作曲された[3]。また、アルバム『GO TO THE FUTURE』や『NIGHT FISHING』に収録された楽曲がポップ・ミュージックとして制作しようと作曲したものの、ポップ・ミュージックから遠ざかった楽曲が完成されたために、今作「セントレイ」ではエンターテイメント・ミュージックに重点を置き、一層の需要を目指し制作している[4]。タイトルは、「1000(セン)と0(レイ)」、つまり「宇宙と自分」と、その「狭間」が繋がっていく軌跡という意味で名付けられた[5]。そのため、楽曲へのアプローチに宇宙や『銀河鉄道999』といった観点を置いている[4]。
バンドのフロントマンである山口一郎は『シンシロ』の制作において過去作とは異なるアプローチを取った。すなわち、いくつかの曲の作詞作曲を行った後、山口は各メンバーに1曲ずつ渡しアレンジを依頼した。アレンジされたデモが持ち込まれた後はそれを元にメンバーで一緒に制作した。「セントレイ」を担当したのはベースの草刈愛美[6]で、草刈に山口から渡されたデモは山口がアコースティックギター一本で演奏したセンチメンタルで切ない曲であったが[2]、山口はそれを草刈があまり慣れていない(と山口が考えた)「ギター・ロック」風にアレンジするよう指定した[3]。しかし、草刈が書いてきたのはストレートなギター・ポップソングであったために、山口と草刈で再編曲をし、サカナクションらしさと山口の思い浮かべるイメージへと近づけ、最終的にはスタジオでのリハーサルを通して、現在の音楽性を持つ楽曲に編成された[6]。草刈は制作過程でもっとも曲として完成している状態のデモを山口の元に持ち込んだメンバーであった。元々草刈はギター・ロックやパンク系の楽曲を手がけていた経験があり、本作のアレンジにおいて「初期衝動的な勢いを懐しく思いながら」あたったと述べている[6]。
「セントレイ」は一般的な4分の4拍子の曲でテンポは132、ホ長調の曲である[6]。そのサウンドはギター・ロックにシンセサイザーを組み合わせたもので、楽器構成はギター、ベース、キーボードとドラムスからなる[2][4][5][6]。また、曲中2度目のAメロのサウンドではダンス・ビートの要素が含まれている[4]。歌の冒頭はC♯m-A-Am-E というコード進行であり、サビ部分では、Am-Emaj7-G♯m-E-A と進行する[6]。
「セントレイ」は、2008年11月12日にデジタル・ダウンロードとして各配信サイトにて配信リリースされた後[7]に、12月10日にビクターエンタテインメントの傘下レーベル、BabeStar LabelよりCDシングルとしてリリースされた[8]。また、今作は傘下であるBabeStar Labelよりリリースされた最後の作品である。『ネイティブダンサー』から『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』までの作品は、ビクターエンタテインメントからのリリースとなる[8][9][注 1]。
楽曲は、2008年8月26日に小樽で行われたロック・フェスティバル『ライジング・サン・ロックフェスティバル』のパフォーマンス間に初披露された[11]。楽曲は、エフエムラジオ局にヘヴィー・ローテーションされており、TOKYO FMを含むJFN系列4局、FM PORT、FM802、熊本シティFM、九州朝日放送、CROSS FMといった全国の各ラジオ局でパワープッシュされた[12]。パワープッシュでは、エフエムラジオだけではなく、日本テレビ『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』やミュージック・ビデオを含めたパワープッシュとして、RKB毎日放送『チャートバスターズR!』、MTVジャパン『hotseat』で楽曲が使用された。また、楽曲はオープニング曲やエンディング曲としても使用され、オープニングでは、富山テレビ『bbt music selection』[13]。エンディングでは、KBCテレビ『V3』で楽曲が使用された[12]。シングルは、発売を記念としたライブツアー『SEN(千)LIVE』および『REI(零)LIVE』が行われている。ライブのチケット価格はそれぞれタイトルの意味の数字の“1000”(セン)と“0”(レイ)にちなんだ価格となっていた[11][12]。
B面に収録された「Ame (A)」は、アルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』に収録されている[14]。また、同様B面に収録されたネイティブダンサーは日本のディスクジョッキー、Fantastic Plastic Machineによってリミックスされ、アルバム『VERSUS. JAPANESE ROCK VS FPM SELECTED AND NON-STOP MIXED BY FPM』に収録されている[15]。
映像外部リンク | |
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セントレイ - YouTube - サカナクションのレーベル、ビクターエンタテインメント内レーベル「NFRecords sakanaction」公式チャンネルによるミュージック・ビデオへのリンク。 |
楽曲「セントレイ」のミュージック・ビデオは豊田京太郎が監督を務めた[16]。ビデオは真っ黒な背景を前に演奏するバンドメンバーの映像から始まり、その後画面中央に置かれた光源へ向かってカメラが前進する映像に切り替わる。このとき、光源から拡散する光線に沿ってメンバーが画面手前に迫ってくる。
豊田は曲のテーマを聞いて、1次元から4次元へとバンドが旅をするという構想を得た。山口は豊田に、エレクトロニックな曲調にではなく、曲のロックな部分や人間的側面を強調するよう要望したという[17]。
ロッキング・オンの岡崎咲子は「サカナクションの景色が変わった」と評し、また「バンドの勢いをそのまま示しているようだ」と賞賛している[5]。音楽雑誌『CD Journal』のレビュアーは本曲を、新しいサカナクションスタイル(「サカナ・ギター・ロック」)と評し、「変幻自在のサウンド」とそのスタイルを賞賛した[13]。またサビにおいて山口のボーカルが「繊細で柔らかい声から希望を感じさせる力強い声へと変わる」点に魅力を感じたと述べ、「疾走感あふれるキラー・チューン」と評価した。一方で、シングル盤への同誌レビューでは「派手に誇示するタイプではない」としつつも「上質なハイブリッドである」と評している[18]。タワーレコードの音楽雑誌『bounce』で山田邦子は、「疾走感に溢れたギター・ロック的アプローチ」の新鮮さを指摘した[19]。
# | タイトル | 時間 |
---|---|---|
1. | 「セントレイ」 | |
合計時間: |
チャート | 最高 順位 |
出典 |
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日本・ Billboard Adult Contemporary Airplay | 45 | [20] |
日本・Billboard Japan Hot 100 | 9 | [21] |
オリコンシングルチャート | 35 | [22] |
集計団体 | 売り上げ/枚 | 出典 |
---|---|---|
オリコン | 6,000 | [23] |
国/地域 | 発売/発信元 | 発売日 | 規格 | 規格品番 | 出典 |
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日本 | BabeStar Label ビクターエンタテイメント |
2008年11月12日 | デジタル・ダウンロード | VEAML-22686 | [8][24] |
2008年12月10日 | CD | VEAML-22686 | [25][26] | ||
2008年12月17日 | レンタルCD | VICB-35013 VICB-35014 |
[27] | ||
韓国 | J-Box Entertainment | 2009年4月13日 | デジタル・ダウンロード | — | [28] |
曲名 | 作品名 | 備考 |
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セントレイ | SAKANAQUARIUM 2010 (B) | |
SAKANAQUARIUM 2010 (C) | ||
SAKANAQUARIUM 2011
DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE- | ||
SAKANATRIBE 2014
-LIVE at TOKYO DOME CITY HALL- | ||
SAKANAQUARIUM 2015-2016
"NF Records launch tour" -LIVE at NIPPON BUDOKAN 2015.10.27- |
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