血清型
細胞表面の抗原を基に分類した微生物、ウイルスあるいは細胞の型 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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血清型(英: serotype, serovar)とは細胞表面の抗原を基に分類した微生物、ウイルスあるいは細胞の型である。血清型の判定に用いられる因子は、毒性、グラム陰性菌中にあるリポ多糖、外毒素の存在(たとえば百日咳菌における百日咳毒素)、プラスミド、ファージ、(たとえばポリメラーゼ連鎖反応によって判定されるような)遺伝子プロファイル、その他同じ種に属する個体を識別するための特性[1][2]で、疫学分類を亜種レベルまで可能にするもの[1][3]など多数ある。同じ抗原をもつ血清型をまとめて血清群という。
血清型判定はときとして種や亜種の決定に不可欠な役割を担う。たとえばサルモネラ菌属では、Salmonella enterica 血清型 Typhimurium、S. enterica 血清型 Typhi、S. enterica 血清型 Dublin など、4400以上の血清型が決定されている[2]。コレラを発生させる細菌種であるコレラ菌は、細胞抗原に基づく139の血清型を持つ。そのうち 0:1 および 0:139 の2つのみがエンテロトキシンを発生させる病原体である。
血清型は1933年、アメリカの微生物学者レベッカ・ランスフィールドにより発見された[4]。