脚鬚類(きゃくしゅるい、Pedipalpi)は、鋏角亜門クモガタ綱に属する節足動物の分類群。ウデムシサソリモドキヤイトムシから構成されており、クモなどと共に四肺類Tetrapulmonata)をなす[1][2]

概要 脚鬚類, 分類 ...
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概要

脚鬚類の学名「Pedipalpi」は触肢pedipalp)の意、これは本群で捕獲器に特化した触肢に因んでいる[1]。脚鬚類をクモから区別できる共有形質は、特化した触肢の他に、感覚用の細長い第1脚・3節に細分される第2-4脚の跗節・腿節と膝節の関節にある左右非対称の屈筋・咽頭の筋肉を支えるように特化した触肢基節・はさみ型に近い折り畳みナイフ型の鋏角鋏角の牙状節に繊毛をもつ、などが挙げられる[3][1]

四肺類
Serikodiastida

Uraraneida

クモ目

Schizotarsata

コスリイムシ目

脚鬚類

ウデムシ目

有鞭類

サソリモドキ目

ヤイトムシ目

現生クモガタ類に限れば、脚鬚類はクモに最も近縁の分類群であり、四肺類を構成する姉妹群となっている[2]。ただし化石群の四肺類をも含む場合、Uraraneida類とコスリイムシは、それぞれクモと脚鬚類に近縁の姉妹群であると考えられる。脚鬚類とコスリイムシはSchizotarsataを構成し、3節に細分された第2-4脚の跗節を共有派生形質とする[3][1]

クモとウデムシは姉妹群で、Labellataを構成するという対立仮説もあるが、脚鬚類説の方が形態学分子系統学の両方に広く認められる[3][2][1]

定義の変遷

20世紀初期まで、脚鬚類はクモガタ綱の1(脚鬚目)としてまとめられた。後に2つの目に分かれ(当時のヤイトムシ類サソリモドキ目に含まれた)、更に1945年以降からは3つの目に分かれて21世紀の現在に至る[1]

脚注

関連項目

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