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耐熱性(たいねつせい、英語:heat resistance)とは、物質が高温にさらされた際に、物性を維持する性質をいう。
耐熱性の指標であるガラス転移温度を決める要因は、高分子中の内部回転障壁、双極子ー双極子相互作用、水素結合などである。つまり、内部回転に高い障壁を有するような芳香環を主鎖に組み込み、双極子ー双極子相互作用や水素結合が生じるような置換基を持つ高耐熱性樹脂を合成すれば、 ガラス転移温度と融点の高い高分子になるはずである。
エポキシ樹脂などでは、一分子あたりのエポキシ基の数が多いものほど高い架橋密度を有し、より耐熱性に優れた硬化物を与える。
合成樹脂の耐熱性を判断するにあたり、簡便な手法として外観の変化を観察するものがある。具体的には、ふくれ、ひび割れ(クラック)、変形(そり、曲がり、ねじれ)、変色(黄変や褐色化など)、透明性の喪失(失透)などがある。
耐熱性を数値化する方法として、高熱下で外部から力を加えた際の形状や寸法を維持する抵抗力を測定する手法がある。
接着剤の耐熱性とは、高温下において物を接着させた状態を維持できることを指し、実際に接着接合が解けてしまう軟化温度を測定する。
JIS K6833に規定された軟化温度測定では、端部に耳を持った接着面積25cm×25cmを貼り合わせた試験片を準備し、500gの重りを耳部に吊り下げ、加熱浴槽の中で温度を上昇させる。接着剤が軟化し重りが落下した時の温度を軟化温度とする。
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