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生チョコレート
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生チョコレート(なまチョコレート)は、チョコレート生地に生クリームや洋酒を練り込み、柔らかい食感をつくり出したもののこと[1][2]。
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生チョコレートは日本の洋菓子店・シルスマリアでオーナーシェフを務めた小林正和が1988年に考案した[2][3][4]。シルスマリアはその6年前の1982年(昭和57年)2月に開店していたが、当時は一口サイズのトリュフが40種類ほど販売されていた[3]。小林は「トリュフの中身だけを食べさせる」ことを思いつき、チョコレートや生クリームの種類、固さや粘り気を調整して「生チョコレート」の原型を完成させた[3][4]。小林は完成した生チョコレートの特許を取得せず、広く広めるためにあえてレシピを公開した[3][4]。
公正取引委員会は「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」において、生チョコレートを『チョコレート加工品(チョコレート生地を全重量の40%以上使用したもの)のうち、クリームが全重量の10%以上であって、水分(クリームに含有されるものを含む)が全重量の10%以上となるもの』と定義している[5]。
生チョコレートは日本で独自に発展・アレンジされている菓子であるため海外には普及していない[6]。チョコレートに生クリームなどを加えるという製法から「ガナッシュ(仏:Ganache)」が近いものの、本来ガナッシュは他の菓子を作る際の材料という位置づけであり、生チョコレートは「ガナッシュをアレンジして単体で食べられるようにしたもの」と捉えることもできる[6][7]。ガナッシュを固めた菓子としてスイス・ジュネーブ名物の「パヴェ・ド・ジュネーブ(Pavé de Genève)」があり、日本では「生チョコレート」と呼ばれることも多い[8][9]。