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新潟県県央地域で提供されているご当地ラーメン ウィキペディアから
燕三条背脂ラーメン(つばめさんじょうせあぶらラーメン)とは、新潟県県央地域(燕市・三条市)のご当地ラーメン。発祥の新潟県燕市や隣接する三条市を中心として広まっているため、燕三条系と呼ばれている[1]:188。
新潟県県央地域における背脂ラーメンは、1932年(昭和7年)に福来亭の前身となる屋台を浙江省出身の徐昌星が燕町(当時)で開業したのが発祥とされている[2]:61[3]:2-3。昭和30年前後に、徐は洋食器産業の工員の出前のラーメンについて、工員達の要望で味を濃くした上でバランスを考えて豚の脂を加え、さらに出前しても麺が伸びにくいように、小麦粉の原料を中力粉から強力粉に変え[2]:186-187、麺を極太にした[3]:4[4][5]。出前をしてもスープが冷めないように蓋をするかのように大量に背脂が入れられる[5]。
麺はうどんのような極太麺[4]。煮干しなどの魚介類の出汁が効いた、濃口醤油のスープに、豚の背脂が表面を覆っているのが特徴[4]。具としては長ネギではなく玉ネギが用いられることが多い[6]。
名称にはぶれがあり、燕三条背脂ラーメン[7]:6[8]:12[9]:86-87[10]:13[11]のほか、燕三条系ラーメン(つばめさんじょうけいラーメン)[12][13][2]:61,187[5]、燕背脂ラーメン(つばめせあぶらラーメン)[3]:5[14]:16[15][16]:206[17][18]とも紹介されている。単に背脂ラーメンや燕系ラーメンと呼ばれることもある[注 1]。
石神秀幸による新潟四大ラーメンの分類では燕三条流背脂ラーメン[19]または燕三条背脂ラーメン[20]:109-111として紹介されている。また、大崎裕史は、著書で新潟の四大ご当地ラーメンの背脂系として紹介している[21]:181[1]:187-188。
岩岡洋志は、このラーメンが「背脂チャッチャ系」の元祖なのではないかと推測し[2]:186-187、石神秀幸が監修した漫画『ラーメン発見伝』も「燕三条ラーメンは背脂チャッチャ系よりも遥かに長い歴史がある」としている[22]。
三条市に本社のあるタクシー会社「中越交通」は、貸し切りで運転手がおすすめする背脂ラーメンの店を案内する「燕背脂ラーメンタクシー」を運行している[15]。
2022年には、文化庁が選ぶ「100年フード」の「未来の100年フード部門」で、背脂ラーメンが選ばれている[23][24]。
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