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煮て調理された日本料理 ウィキペディアから
煮物(にもの)または煮物料理(にものりょうり)とは、煮て調理された料理。食材が柔らかくなるまで比較的長時間加熱を行なうものを特に煮込み(にこみ)という。
水(調味料を入れたり出汁を使用する場合も)に食材を入れて加熱する。加熱した食材だけでなく、加熱に利用した液体(つゆ、汁)も利用する場合がある。
水などの液体を加熱して沸騰させる事を煮るといい、この調理法で作った料理を煮物(他、鍋料理など)と呼ぶ。食材への更なる食味浸透を目的に、時間をかけて煮ることを煮込み(にこみ)と呼ぶ。蒸発を目的として煮る調理法を煮切り(にきり)と呼ぶ。
中国江西省の洞窟遺跡で世界最古と思われる2万年前の土器が見つかっており、北海道の大正遺跡群の調査によって土器が最初に料理に使われたのは1万4000年前であるとされている。オランダ・フローニンゲン大学のピーター・ジョーダン博士らの合同研究チームの研究によって、1万4000年前の土器から、サケ・マス類を煮炊きした痕跡が見つかっている[1]。
煮物には様々な種類がある。一般的な日本料理の煮物は、だしに加え、醤油、日本酒、みりん、砂糖や味噌、塩、しょうが汁、油などを味付けとして使う。技法は素材の色や風味を生かすよう、だしや薄口醤油を使用した薄い煮汁で煮る方法(おでんや風呂吹き、煮びたし等)、砂糖や濃口醤油を使い、素材に濃い味が染み込むように加熱調理する方法(煮つけ、煮しめ、肉じゃが等)、その他の素材に応じて幅広い方法がある。多くの素材では、ずっと火にかけ通しても煮崩れるだけで、味はそれほど急に染み込むことは無く、いったん火からおろして冷める間に味がしみ込むので改めて火にかける、もつ煮の場合は煮崩れは少ないものの、味がしみにくいので弱火で長時間煮るなど、素材に合わせた火加減が重要で、あるいは野菜の煮物にみりんを使うと身が絞まり固くなりやすいので使用を避けるなど、調理の手法はさまざまで、単に作るだけならば簡単ではあるが、美味しくかつ見栄え良く作るのは難しい料理である[2]。
「煮炊き」は、おかずを煮たり飯を炊いたりすること[3]。煮て煮物と炊飯をして飯作る、炊事・料理を指す方言がある。焚く(火で加熱する)・炊く(炊飯など米類を食べられるように煮る)という言葉を、特に西日本で使用することがあり[4]、煮ることを「焚く(たく)」、煮物のことを「たいたん(=焚いた物)」ということがある。
煮物は最も一般的な料理であるため、煮る方法によって様々な呼び名がつけられている。
魚類・海藻類
獣肉類
野菜類
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