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『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第36帖(または第37帖)。 ウィキペディアから
「横笛」(よこぶえ)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第37帖。巻名は夕霧の歌「横笛のしらべはことにかはらぬをむなしくなりし音こそつきせぬ」による。柏木遺愛の横笛が人から人へと渡って光源氏に届くまでを書く。
光源氏49歳の話。
柏木の一周忌が巡ってきた。源氏は薫の代わりに丁重な布施を贈った。裏の事情を知らない柏木の父致仕太政大臣はそれに感謝し、悲しみを新たにする。
女三宮の出家、落葉の宮の夫の死と、相次ぐ姫宮たちの不幸を嘆く朱雀院から、女三宮のところに筍が贈られてきた。それを生えかけた歯でかじる薫を抱きながら、源氏は今までの人生を思い、また薫の幼いながらも高貴な面差に注目するのであった。
秋の夕暮れ、夕霧は柏木の未亡人落葉の宮を見舞った。その帰途、落葉の宮の母一条御息所は、柏木の形見の横笛を夕霧に贈る。その夜の夢枕に柏木が立ち、笛を伝えたい人は他にあると夕霧に語る。
後日、源氏のもとを訪れた夕霧は、明石の女御の御子たちと無心に遊ぶ薫に柏木の面影を見る。そして源氏に柏木の遺言と夢の話を伝えるが、源氏は話をそらし横笛を預かるとだけ言うのだった。
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