![cover image](https://wikiwandv2-19431.kxcdn.com/_next/image?url=https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8b/First_cultured_hamburger_unfried.png/640px-First_cultured_hamburger_unfried.png&w=640&q=50)
培養肉
ウィキペディア フリーな encyclopedia
培養肉(ばいようにく)は、動物の可食部の細胞を組織培養することによって得られた食用の肉。動物の個体を屠殺する必要がないので動物の犠牲を減らせること、牛一頭を約2年かけて育てるところを培養肉であれば2か月でできて生産効率が良いこと、厳密な衛生管理が可能であること、食用動物を肥育するのと比べて省スペース省資源で作ることができて地球環境への負荷が低いこと、抗生物質耐性菌リスクを低減できること[1][2][3][4]などの利点がある。
![Thumb image](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8b/First_cultured_hamburger_unfried.png/640px-First_cultured_hamburger_unfried.png)
![Thumb image](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d7/First_cultured_hamburger_fried.png/640px-First_cultured_hamburger_fried.png)
各国がバイオテクノロジーに戦略的に取り組んでおり[5][6]、培養肉はその分野の一つとして従来の食肉に替わるもの(代替肉)として注目されている。
人工的に牛肉や豚肉、魚肉などを生産する技術を「細胞農業」と呼ぶ[7]。培養肉の安全性は、2023年時点で国際連合食糧農業機関と世界保健機関によって認められている[8]。現在では70社以上のスタートアップが培養肉や細胞農業に参入しており[9][10]、牛・豚[11]・鶏・子羊[12]・鴨[13]・うずら[14]・魚[15][16]・甲殻類・うなぎ[17]・フォアグラ・ホタテ[18]などの培養肉の研究開発が進行中である。2040 年までには肉の 60% が培養された細胞から作られ、世界中の食料品店やレストランで販売されると予測されている[19]。
いっぽうで反対の動きもあり、畜産業界が資金提供し、培養肉を阻止するロビー活動が展開されている[20]。