固定 (組織学)
構造観察のために生物試料の生化学反応を停止させる処理 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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固定(こてい、英: fixation[1][2], fixing[3])とは、生体やその一部分などの生物試料について、その構造を観察するために永久的に(または一時的に)生命現象を任意の時点で停止させる処理をいう[1]。自己分解や腐敗による劣化から保護し、外形や内部構造・物質の組成などを可能な限り生時に近付けて保存することを目的とする[1]。化学薬品による処理を化学固定、水の凍結による処理を物理固定という[1]。固定によりあらゆる生化学反応が停止し、場合により物理的強度や化学的安定性が向上することもある。固定された試料は標本として保存される。また、固定はその後に行われる顕微鏡観察に必要な包埋・切断(切片作成)・染色などの操作を容易にする[1]。