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日本原産の犬種のひとつ ウィキペディアから
四国犬(しこくけん[1][2]、しこくいぬ[3])は、四国地方(主に高知県)原産の中型の犬の品種。日本犬の一種である。1937年(昭和12年)6月に土佐犬(とさけん)の名で国の天然記念物に指定されている[1][4]。しかし「土佐闘犬」とまぎらわしく、土佐(高知県)以外にも居たということもあり、昭和14年ごろから四国犬と呼ばれるようになった[1]。
古来「土佐犬」と呼ばれていた中型の犬である。土佐闘犬との混同をさけるために、四国犬と改称された[5]。
本来の作出目的は、四国山地周辺の山村における鹿や猪等の狩猟およびそれに伴う諸作業。山地での激しい狩りにも耐えうる体力・持久力がある。温暖湿潤気候に強い。体格は柴犬より大柄[6]。
主人には異常なまでに忠実だが、よそ者には警戒するため、番犬に適する。よそ者にはふとしたことでも噛みついたりと非常に攻撃的なため、散歩中などは注意が必要である。
1937年(昭和12年)6月15日に文部省(現・文部科学省)により、天然記念物に指定された[4]。
もともとこの犬種は本川系、幡多系、安芸系、宇和島系と呼ばれる地域特性があった。しかし、安芸系は衰退し、幡多系と宇和島系はほぼ同じで差異が無い。近年、幡多系と本川系は混血が進み、地域特性は無くなりつつある[8]
四国犬は日本犬の中で最も素朴な風貌と評される事もあるように、猟犬としてニホンオオカミと交配させたとの伝承もあり、外見が似ているとしばしば言われる。しかし、それ故にニホンオオカミの目撃情報の際、見間違いの候補として挙げられやすい犬種でもある。2000年7月8日の大分県・祖母山の山地で目撃された動物が四国犬ではないかとされ[注釈 1]、翌年3月に大分県の山小屋に飼い主らしき人物による四国犬を放した旨の謝罪文が書かれた張り紙が発見されるも[9]、現在に至るまでこの紙を張り出した人物は不明。また謝罪文に添付された犬のイラストは記事の写真を模写したのではないかとされ、張り紙そのものがいたずらの類だとされているが、撮影された動物の形態は頭部こそ四国犬と似ている点があるものの、四肢や胴の長さの特徴は明らかに四国犬では無いとの指摘もある。
アジア動物医療研究センター・センター長のパンク町田は、四国犬は猟犬であるため動くものに関心を持ちやすく、他の犬種に比較してよく人に噛みつく犬であると説明している。動きがとても速く、時速60kmでの走りがあること、飼い主ただ一人に慣れる性質をもつため、扱いには注意が必要である[10]。
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