乱流
レイノルズ数の値が大きい流体 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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乱流(らんりゅう、英: turbulence)は、流体の流れ場の状態の一種。乱流でない流れ場は層流と呼ばれる。
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乱流(特にその内部構造)の振る舞いを記述する理論上のモデルを構築することは可能か? | ![]() |
乱流の確立した定義は現時点においても存在しないが、数学的にはナヴィエ・ストークス方程式の非定常解の集合であるということができる。層流と乱流のおおよその区別はレイノルズ数によって判断され、レイノルズ数の値が大きいと乱流と判断される。また、層流が乱流に遷移するときのレイノルズ数を臨界レイノルズ数という。
生活の中でのわかりやすい例としては水道の蛇口から流れる水がある。水道の水は流れが少ないときはまっすぐに落ちるが、少し多くひねると急に乱れ出す。このとき前者が層流、後者が乱流である。生活の中で見られる空気や水の流れはほぼ全てが乱流であるだけでなく、熱や物質を輸送して拡散する効果が非常に強いので、工学的にも非常に重要である。
乱流の数値シミュレーションは、気象予報や自動車等の空力設計からノートパソコンの冷却まで工学的には非常に幅広く利用されている。ゴルフボール表面につけたディンプルによる飛距離延伸(マグヌス効果も参照)、新幹線500系電車パンタグラフの突起による騒音低減などにも乱流の効果が応用されている[1]。
しかし高レイノルズ数の乱流を再現するには高い計算機性能を要求するため、スーパーコンピュータなどHPC(高性能計算)の重要な用途の一つになっている。