![cover image](https://wikiwandv2-19431.kxcdn.com/_next/image?url=https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/07/Landscape_Madagascar_04.jpg/640px-Landscape_Madagascar_04.jpg&w=640&q=50)
中央高地 (マダガスカル)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
中央高地(フランス語: les Hauts-Plateaux, 英語: the Central Highlands)は、マダガスカル島における自然地理学的地方区分の一つであり、同島中央を南北に走る脊梁山脈の西側の地域である。人為的地方区分である行政区画上は、アンタナナリボ州全域とフィアナランツァ州北西部を合わせたあたりである。中央高地は同島において人口が集中する地域でもあり、島の総面積に占める割合は20.8%であるのに対し、総人口に占める割合は45%である。
![Thumb image](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/07/Landscape_Madagascar_04.jpg/640px-Landscape_Madagascar_04.jpg)
中央高地は、生物地理学的地方区分の一つでもある。この場合の中央高地の定義の一例としては、「島の内陸部中央に位置し、標高800メートル以上の切れ目のない一続きの地域」(Goodman et al., 2005)という定義が挙げられる[1]。生物地理学上、中央高地はマダガスカル島北端部にある北部高地と、なだらかに低地を流れる谷、マンヂツアラ境界(Seuil de Mandritsara)によって分けられている。
マンヂツアラ境界は、明らかに、2つの高地に生物種が分散する障壁として機能している。ネズミ上科の1属、Voalavo の生息域は、マンヂツアラ境界によって2分割され、北部高地に棲む Voalavo は Voalavo gymnocaudus、中央高地に棲む Voalavo は、Voalavo antsahabensis という別々の種に分類される[2]。
中央高地は他の生物地理学的地域と陸続きであるため、当地域にしかいない固有種の数は、北部高地と比較すると少ない[3]。中央高地にだけ棲む生物種としては、たとえば、Miniopterus manavi,[4] Miniopterus sororculus[5](それぞれコウモリの1種)、Brachyuromys betsileoensis,[6] Voalavo antsahabensis[7](それぞれネズミの1種、上述)、Hemicentetes nigriceps,[8] Oryzorictes tetradactylus[9](それぞれテンレックの1種)、Cheirogaleus sibreei[10](キツネザル(現地ではレミュールと呼ばれる)の1種)がある。