ンゴロンゴロ保全地域
タンザニアの国立公園 ウィキペディアから
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ンゴロンゴロ保全地域(ンゴロンゴロほぜんちいき、英: Ngorongoro Conservation Area)は、タンザニア北部の自然保護地域の1つである。ンゴロンゴロ保全地域は主にアルーシャ州に属しており[注釈 1]、州都アルーシャからは西へ180km程である。なお、北西のセレンゲティ国立公園に隣接し、西のマスワ禁猟区と隣接し、南西端にはエヤシ湖が有る。
Ngorongoro Conservation Area | |
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地域 | タンザニア北部 |
最寄り | アルーシャ |
座標 | 南緯3度12分32秒 東経35度27分46秒 |
面積 | 8288 km2 |
創立日 | 1959年 |
世界遺産 | 1979年 |
ここの「ンゴロンゴロ」とは、マサイ語で「大きな穴」を意味する[1]。その名の通り、ンゴロンゴロ地域にはンゴロンゴロ・オルモティ・エンパカーイと呼ばれる3つの火口が並び、これら活動を停止した火口も含め、9つの火山が分布する。
有名な「ンゴロンゴロクレーター」は、隕石衝突によってできたクレーターではなく、300万年前に出来た火山噴火跡のカルデラを指し、その外輪山の大きさは南北16km、東西19km程である[2]。なお、ンゴロンゴロクレーターの内部には、湖や湿地も存在する。ンゴロンゴロの外輪山の標高は約2400mで、カルデラ内部の平野の標高は約1800m程度である。このようにカルデラのサイズに比して、高低差が存在し、外輪山は非常に急峻である。
このためカルデラ内部から、外部へと歩いて出るためには大変な労力を要するので、このカルデラ内に生息する大型陸上動物のほとんどは、敢えてカルデラから外へ出ず、周囲とは隔離度の高い生態系が形成された。しかしながら、キリンやインパラ以外の東アフリカのサバンナに生息する動物は、ほぼカルデラ内にも棲息している。
人類発祥の地と目されるオルドバイ渓谷は、ンゴロンゴロクレーターの西に位置する。
2018年にオルドイニョ・レンガイ、オルドヴァイ渓谷、ラエトリ、ンゴロンゴロクレーターなど一帯がユネスコ世界ジオパークに指定される[3]。
セレンゲティ国立公園と合わせた地域に150万頭のヌー、90万頭のトムソンガゼル、30万頭のシマウマ、そしてグラントガゼル、アフリカスイギュウ、クロサイなどの有蹄類とライオン、ヒョウ、チーター、ジャッカル(キンイロジャッカル、ヨコスジジャッカル)、リカオン、アフリカゴールデンキャットなどの捕食者が生息しているため、1981年にセレンゲティ国立公園と共に生物圏保護区に登録された[4][5]。
ンゴロンゴロ地域には、18世紀前後に移住してきたマサイ族が暮らしており、2000年代において約4万2000人が牧畜を営んでいる。このためタンザニア政府は、敢えてンゴロンゴロ地域を国立公園には指定せず、保全地域として管理している[6]。
また、ンゴロンゴロ保全地域には幹線道路が、南東から北西へと抜けている[7]。
ンゴロンゴロ保全地域は、1979年に自然遺産として世界遺産リストに登録された。しかし、1984年に危機遺産とされた。それでも、2010年には複合遺産としての拡大登録が認められた。
この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
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