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リンゴ属の果樹 ウィキペディアから
ワリンゴ(和林檎、学名:Malus asiatica)は、バラ科リンゴ属の植物[1](果樹)とその果実(リンゴ)。ジリンゴ(地林檎)とも呼ばれる。
日本で平安時代から明治時代にかけて栽培され食用や供え物として珍重された[2]。西洋リンゴの導入・普及とともに衰退し、第二次世界大戦後はほとんど見られなくなったが、21世紀においても青森県以南の10程度の県で生産が続いている[2]。
小型の落葉樹で、成育した樹高は3m前後。春に5枚の花弁を持つ白色の花が咲き、秋に4-5cmの果実を作る。果実は、彦根りんごでは西洋リンゴに比べ小さく、熟しても果皮は青いままで、渋味があったという[2]。
中国原産であり[3]、日本にも8世紀頃に渡来したとされる。中国では「花紅」「沙果」「文林郎果」などと表記される。
国内での栽培は武家屋敷の庭や仏教寺院境内などに限られ、彦根藩から徳川将軍家へ献上されたこともあったが、庶民が食することは少なかった[2]。明治のリンゴ(セイヨウリンゴ)導入によって急速に廃れたとされ、現在はお盆の供え物などとして一部で栽培されている[4]。
滋賀県彦根市のように地元で残っていた最後のワリンゴが枯死してから半世紀後に、石川県からの接ぎ木による再導入やスイーツへの利用で復興に取り組む地域もあり、2017年には同市で「和りんごサミット」を開催した[2]。
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