![cover image](https://wikiwandv2-19431.kxcdn.com/_next/image?url=https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/59/Cu3Pstructure.jpg/640px-Cu3Pstructure.jpg&w=640&q=50)
リン化銅(I)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
リン化銅(I)(Copper phosphide)は、銅とリンの化合物で、銅のリン化物である。黄灰色の非常に脆い結晶である。水とは反応しない。
概要 識別情報, 特性 ...
リン化銅(I) | |
---|---|
![]() | |
copper(I) phosphide | |
別称 copper phosphide, cuprous phosphide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 12019-57-7 ![]() |
PubChem | 159399 |
ChemSpider | 9725097 ![]() |
| |
| |
特性 | |
化学式 | Cu3P |
モル質量 | 221.6127 g/mol |
外観 | 黄灰色結晶 |
融点 |
900 °C, 1173 K, 1652 °F |
磁化率 | -33.0·10−6 cm3/mol |
構造 | |
結晶構造 | ヒ化ナトリウム型 (六方晶系, hP24)[1][2] |
空間群 | P63cm, No. 185 |
危険性 | |
許容曝露限界 | TWA 1 mg/m3 (as Cu)[3] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
閉じる
結晶学的研究により、実際の化学式はCu3Pではなく、銅原子のあるべき箇所が部分的に埋まっていないCu3-xPであることが分かっている[4]。
リン青銅においては、銅の非常によい脱酸(英語版)剤として機能する。
赤リンと銅を多く含む物質等との反応により、反射炉やるつぼで製造できる。また、次亜リン酸銅(II)への紫外線照射によって、光化学的に合成することもできる[5]。
銅イオンを含む溶液に白リンを晒すと、表面に青黒色のリン化銅膜が形成される。このことから、白リン粒子が付着した創傷は1%硫酸銅溶液で洗浄される。リン化銅は紫外線に晒すと蛍光を発するため、付着した粒子を容易に除去できるようになる。リン化銅の保護層の形成はリンを呑み込んだ場合にも用いられ、治療の一環として硫酸銅による胃洗浄が行われる[6]。