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メバロン酸経路
イソペンテニル二リン酸およびジメチルアリル二リン酸をアセチルCoAから合成する生合成経路 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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メバロン酸経路(メバロンさんけいろ)はイソプレノイド(テルペノイド)合成の出発物質であるイソペンテニル二リン酸(IPP)およびジメチルアリル二リン酸(DMAPP)をアセチルCoAから合成する生合成経路である。真核生物の細胞膜に普遍的に存在するステロール(例えばコレステロール)や、タンパク質の翻訳後修飾(プレニル化)に用いられる脂質(例えばファルネシル二リン酸)の合成などに関与する。律速段階はヒドロキシメチルグルタリルCoA (HMG-CoA) がメバロン酸に還元される反応であり、これが名称の由来である。
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イソペンテニル二リン酸を合成する生合成経路は他にも非メバロン酸経路がある。真核生物はほとんどがメバロン酸回路をもつが、光合成を行う真核生物(藻類、陸上植物)の中には葉緑体の起源であるシアノバクテリア由来の非メバロン酸回路を同時にもつものが多数存在する。これらの生物では、メバロン酸経路は細胞質基質に存在するのに対し、非メバロン酸経路はプラスチドに存在する。一方、本来のメバロン酸回路を失い非メバロン酸回路のみを保持しているものもいる(例えば緑藻)。大部分の細菌は非メバロン酸回路をもつが、一部の細菌はメバロン酸回路をもつことが知られている。古細菌はメバロン酸回路のみをもつが、真核生物とは一部関与する酵素が異なる(変形メバロン酸回路)[1]。