メガラプトル類
コエルロサウルス類またはカルノサウルス類の獣脚類グループ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
メガラプトル類(学名:Megaraptora)は、他の獣脚類との類縁関係に議論のある、動物食性の獣脚類の恐竜の分岐群[7][8][9]。
メガラプトル類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中生代前期 - 後期白亜紀[1] 130–66 Ma | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Megaraptora Benson, Carrano & Brusatte, 2010 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
下位分類群 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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メガラプトル類の理解は完全ではなく、また完全なメガラプトル類の骨格も発見されていないが、数多くの特異的な特徴が存在する。前肢は大型かつ頑強であり、尺骨はフクイラプトルとプウィアングヴェナトルを除くメンバーで特異的な形状をなす。第I指と第II指は長く、鉤爪は大型で湾曲しており、第III指は小型である[8]。メガラプトル類の頭蓋骨要素は非常に不完全であるが、2014年に記載されたメガラプトルの幼体は吻部が保存されており、細長い形状をしたことが判明している[9]。メガラプトル類に分類された後肢の骨は走行適応を果たしたコエルロサウルス類のものと同様に細長い[8]。メガラプトル類の体幹は太いが、彼らの骨は高度に含気化している。椎骨と肋骨および腸骨の含気化の程度は獣脚類の中でも珍しい水準に達しており、他の分類群ではネオヴェナトル科にしか見られない[7]。他の特徴的な形質には後側が窪んだ頸椎やコンプソグナトゥス科のものに類似する歯が挙げられる[8]。
メガラプトル類という分岐群は、元々2010年にアロサウルス上科・ネオヴェナトル科の下位分類群として命名された[7]。フェルナンド・ノヴァスらによる2013年の系統解析では、当該の分類は否定され、メガラプトル類は新たにティラノサウルス上科の派生的位置に置かれた[8]。その後、ノヴァスらの手法に改良がくわえられると、メガラプトル類はグアリコなど系統学的位置付けに議論のある他の獣脚類と共に非ティラノサウルス上科のコエルロサウルス類の基盤的位置に置かれ、第3の位置付けが台頭した[10]。どの系統的位置が正しいとしても、メガラプトル類がネオヴェナトル科型アロサウルス上科あるいは基盤的コエルロサウルス類のいずれかとの多大な収斂進化を遂げたことは明らかである[7][8]。
メガラプトル類の多様性は後期白亜紀の南アメリカで最も高く、特にパタゴニアにおいて顕著であった。しかし、彼らは広い分布域も有しており、タイ王国と日本にはそれぞれプウィアングヴェナトルとフクイラプトルという基盤的な属が生息していた。メガラプトル類の化石はオーストラリアでも普遍的であり[11]、同大陸の既知の範囲内で最大の捕食性恐竜であるアウストラロヴェナトルもまたメガラプトル類に属する[12]。