ロバート・“ボブ”・ショウ(Robert "Bob" Shaw, 1931年12月31日 - 1996年2月11日)は、北アイルランドのSF作家、SFファン。
ボブ・ショウはベルファストで警察官の3兄弟の長男として生まれた[1]。11歳の頃からヴァン・ヴォークトの短編や初期の『アナログ』誌を読み始め、SFに馴染んでいった。ショウは後に、この時の体験はLSDの摂取よりも重大な意義を持ち、かつ長続きしたと説明している[2]。
1950年には、北アイルランドのSF小説家であるジェイムズ・ホワイトの家でファンダムのグループと出会い、参加することとなる。そのグループはSFファンダムの草創期に影響力を持ち、後にショウも寄稿することとなる Hyphen や Slant といったファンジンを発行していた[1]。この時期にショウは "BoSh" のニックネームを得た[3]。1951年に最初のSF短編を発表し、続けて幾つもの作品を世に送り出していった。
ショウの作品はおそらく、スローガラスの概念を知らしめたSF短編「去りにし日々の光」(Light of Other Days, 1966年)がもっともよく知られている。ショウはこの短編を『アナログ』誌の編集者ジョン・W・キャンベルに売り込み、大変気に入ったキャンベルにより、ショウは続編「物証の重み」(Burden of Proof, 1967年)を書くこととなる。元のストーリーは、数年の構想の後に、わずか4時間で書き上げられたものであった[4]。ショウはこのコンセプトを膨らませ、長編『去りにし日々、今ひとたびの幻』(Other Days, Other Eyes, 1972年)にまとめた。
- Night Walk (1967)
- The Two-Timers (1968)
- The Palace of Eternity (1969)
- The Shadow of Heaven (1969)
- One Million Tomorrows (1970)
- Ground Zero Man (1971)
- Other Days, Other Eyes (1972) - 短編集、日本語版題名『去りにし日々、今ひとたびの幻』(サンリオSF文庫)
- Tomorrow Lies in Ambush (1973)
- The Orbitsville トリロジー
- Orbitsville (1975)
- Orbitsville Departure (1983)
- Orbitsville Judgement (1990)
- A Wreath of Stars (1976)
- Cosmic Kaleidoscope (1976)
- Cosmic Kaleidoscope (1977)
- Medusa's Children (1977) 日本語版題名『メデューサの子ら』(サンリオSF文庫)
- The Warren Peace saga
- Who Goes Here? (1977) - 1988年に 短編 The Giaconda Caper として再発行。日本語版題名『おれは誰だ?』(サンリオSF文庫)
- Warren Peace (1993) - 1994年に Dimensions として再発行。
- Ship of Strangers (1978) - 短編集 日本語版題名『見知らぬ者たちの船』(サンリオSF文庫)
- Vertigo (1978) - 1991年に Terminal Velocity として再発行。日本語版題名『眩暈』(サンリオSF文庫)
- Dagger of the Mind (1979)
- The Ceres Solution (1981)
- Galactic Tours (1981) - David A. Hardy と共著。
- Courageous New Planet (1981) - 限定パンフレット
- A Better Mantrap (1982) - 短編集
- Fire Pattern (1984)
- Messages Found in an Oxygen Bottle (1986) - 短編集
- Land and Overland トリロジー
- The Ragged Astronauts (1986)
- The Wooden Spaceships (1988)
- The Fugitive Worlds (1989)
- Killer Planet (1989)
- Dark Night in Toyland (1989) - 短編集
- Overload (1995) - 限定パンフレット
ノンフィクション
- The Best of the Bushel (1979)
- The Eastercon Speeches (1979)
- How to Write Science Fiction (1993)
- A Load of Old BoSh (1995) - The Eastercon Speeches を含む。
短編(一部)
- 去りにし日々の光 ("Light of Other Days, 1966)
- "Skirmish on a Summer Morning" (1976)
- "Unreasonable Facsimile" (1974)
- "A Full Member of the Club" (1974)
- "The Silent Partners" (1959)
- "The Element of Chance" (1969)
- "The Gioconda Caper" (1976)
- "An Uncomic Book Horror Story" (1975)
- "Deflation 2001" (1972)
- "Waltz of the Bodysnatchers" (1976)
- "A Little Night Flying" ("Dark Icarus") (1975)