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パスワードを管理するサービスまたはツール ウィキペディアから
パスワードマネージャー(英語: Password Manager)またはパスワード管理ツール・サービスは、アプリケーションやサービスのIDやパスワードを記憶・管理するソフトウェアやサービスである。
一般的にパスワードは、パスワードリスト攻撃を防ぐためにサービスやアカウント毎に異なるものを設定する事を求められ[1]、かつ総当たり攻撃や辞書攻撃などを防ぐため可能な限り、長く(例えば12文字以上)、複雑で(大文字・小文字・数字を混ぜる等)、推測されにくい(電話番号、郵便番号、社会保障番号、IDと同じパスワード、その他個人情報等から推測されにくいパスワード)ものであることが要件として求められる。
しかし、人間が記憶できるパスワードの長さや数には限界があり、実際に非常に多く10億件超のパスワードの内700万件では「123456」という脆弱なパスワードで[2]、2018年の調査でも最も利用されているパスワードは「123456」、2番目に利用されているパスワードは「password」であることが判明しており[3]、人間が複雑で安全なパスワードを多数覚え続けるのは困難である。
この、各サービス毎に複雑で安全なパスワードを設定することが求められるが、人間がその全てを記憶するのが困難である問題を解決するのが、パスワードマネージャーである。
パスワードマネージャーは、一般的に「マスターパスワード」と呼ばれる金庫の鍵の様なパスワードを設定し、その「マスターパスワード」で他のIDやパスワードを安全に保管するソフトウェアやサービスである。IDやパスワードの他にその他の機密情報を保管する機能がついている場合や、安全なパスワードを生成する機能がついている場合もある。
パスワードマネージャーの主な機能は次の通りである。
パスワードマネージャは、管理する対象のアプリケーションによって主に2種類に分類される。パスワードマネージャーには主に、パスワードを「ローカルに保管するもの」と「ネットワーク上のサーバに保管するもの」があるが、両者が併用される場合もある。パスワードをネットワーク上のサーバに保管する場合には、一般的にローカルでパスワードを暗号化した後、暗号化データがサーバに送信される。
Webブラウザのオートコンプリート機能も、パスワードに限らず、Webアプリケーションにおける入力項目を記憶し、次回入力時に自動入力、ないし補完してくれる機能であり、パスワードマネージャに近い。ただし、オートコンプリート機能はHTML側でオートコンプリートを無効にする設定がされていた場合には使えないなど、パスワードマネージャーの機能としては不完全である。
パスワードマネージャーを用いる利点としては、次のようなものが挙げられる。
一方、パスワードマネージャーの利用については次に挙げるようなリスクも存在する。
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