ヌース
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ヌース(ヌウス、希: νους, nous)は、知性、理性、精神、心などの語句で日本語に訳されるギリシャ語。
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ヌースは「理性」を意味するが、順を追って過程的に思考する推論理性ではなく、全体を一挙に把握する直観理性を意味する。したがってアリストテレスでは、理性(ヌース)は事物の本質を把握する能力、推論の原理を把握する能力を意味する。広義には、事物を弁別する能力、すなわち「分別」を意味した。ヌースをもつ人とは「分別のある人」である。[1]
語源的には、「観(み)る」「識別する」「嗅(か)ぎ分ける」を意味する動詞ノエイン (noein)に由来するが、初期の哲学者たちによって早くから、感覚の識別能力に対して、感覚に隠された事物の同一と差別を識別する高次の精神能力とされた[1]。