テクストゥス・レセプトゥス
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テクストゥス・レセプトゥス(ラテン語: Textus Receptus[1]:「受け入れられたテキスト」の意味)は、デジデリウス・エラスムスとオランダの人文学者たちによって校訂され、1516年に印刷されたギリシア語新約聖書本文のこと。公認本文[2]とも呼ばれる。出版された最初のギリシア語新約聖書でもある。
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後にウィリアム・ティンダルの英訳聖書、マルティン・ルターのドイツ語訳聖書(ルター聖書)など宗教改革期以降に作られた多くの翻訳聖書の底本として用いられ、正統的な新約ギリシア語本文としての権威を得た。しかし、近代になると、テクストゥス・レセプトゥスのもととなったギリシア語写本は東ローマ帝国からもたらされたビザンティン型に属するもの(小文字写本)で古くても12世紀以前にはさかのぼらないことが明らかになり、より古い写本によって原文を確定しようとする本文批評学が確立したため、テクストゥス・レセプトゥスではなくシナイ写本等を用いている聖書がある。