スペースウォッチ (Spacewatch) とは、小惑星の研究を専門に行っているプロジェクトのことであり、アリゾナ州ツーソンにあるキットピーク国立天文台にて研究を行っている。

アリゾナ大学教授のロバート・マクミランが代表を務めている。1980年にトム・ゲーレルスとマクミランにより設立された。1.8m望遠鏡や0.9m望遠鏡などを使用している。また、地球近傍小惑星の探査のため、4mメイヨール望遠鏡英語版や2.3mBok望遠鏡を使用している[1]

1984年以来は0.9m望遠鏡がスペースウォッチで使われていたが2000年以来、1.8m望遠鏡が導入された[2]。0.9m望遠鏡は現在も改良を重ね、電子の検知等に使われている[2]

主な発見

地球近傍小惑星の発見した団体・年別グラフ
      LINEAR
      NEAT
      Spacewatch
      LONEOS英語版
      CSS
      パンスターズ
      NEOWISE
      その他

スペースウォッチは、1999年10月6日木星衛星カリロエを発見したことで知られている。発見当初、スペースウォッチの研究チームはカリロエを小惑星であると認識していた[3]が、2000年7月18日ティモシー・スパールによって木星の衛星であることが確認された[4]

また、(5145) フォルス、(20000) ヴァルナ1998 KY26(35396) 1997 XF11などの天体を発見したことでも知られている。長期間行方不明となっていた(719) アルベルトを再発見したことや、スペースウォッチ彗星(125P)を発見したことでも有名である。発見した小惑星の数は2019年12月22日時点で153510個もあり[5]、発見した小惑星の個数が一番多い団体でもある。ここでは以下に代表的な小惑星のみを挙げる。

さらに見る 番号と名前, 仮符号 ...
番号と名前仮符号特記事項脚注
(719) アルベルト2000 JW8長い間見失われていた。
(4255) スペースウォッチ名称は当プロジェクトにちなむ [6]
(5145)フォルス1992 AD直径が100kmもあり、離心率は0.5を越す。[7]
(9793) Torvalds1996 BW4[8]
(9882) Stallman1994 SS9軌道傾斜角がほぼ1°しかない。[9]
(9885) Linux1994 TM14[10]
(9965) GNU1992 EF2GNUプロジェクトにちなんで名付けられた。[11]
(20000) ヴァルナ2000 WR106近日点が40AUもある太陽系外縁天体。[12]
(35396)1997 XF111km前後の地球近傍小惑星。[13]
(48639)1995 TL8遠日点は64AUにも及ぶ太陽系外縁天体。[14]
(60558) エケクルス2000 EC98彗星でもある小惑星。[15]
(136617)1994 CC衛星を2つもつ地球近傍小惑星。[16]
(174567) Varda2003 MW12直径700km越えの太陽系外縁天体。[17]
番号なし1998 KY2610分に1回回転する天体。[18]
番号なし2013 BS45[19]
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脚注

関連項目

外部リンク

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