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ストリップ劇場(ストリップげきじょう)は、ストリップティーズ(ストリップショー)を催すための劇場。舞台の上で女性のストリッパー(踊り子)が踊りながら衣服を脱いでいく行為を鑑賞する性的娯楽施設である。
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日本では終戦後の1947年に歴史が始まり、全盛期の1970年代には300から400件あったといわれる[1]。1977年には全国197件[1]。1980年代にはAV女優が劇場に上がることが目玉となった[1]。
1985年にデビューした踊り子の雅麗華は、ロック座のスタイルは80年代から2020年代までダンスで魅せること、日舞から洋舞への早変わりなど基本構成は変わらないが、地方劇場では80年代は後述の白黒ショーやまな板ショーが主流であったと解説[2]。1990年代に入ると、バブルの崩壊とともに過激なスタイルは廃れ、飽きられていき、劇場数も減っていった。
2023年には全国で18件となった[1]。一方踊りで魅せるスタイルは地道にファンを増やし、時代とともにブラッシュアップされ、徐々に女性ファンを増やしていった[2]。
踊り子の美咲遥は自身がデビューした2009年は「何よりも色気、それから流れ」と教えられたが、2023年時点ではエアリアル(空中演技)など、高い技術レベルが必要となっていることを証言。客層としてもエロを求める客の比率より、洗練されたダンスやフィジカルが見たいという客のほうが多いと感じるという。また、美咲は中国圏や韓国からの観光客も増加したと述べている。
前述の雅麗華は2023年現在、浅草ロック座では多い時で女性客が3割おり、群舞も交えた「レヴュー」といえるものになっていると証言する。
この節は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
ストリップ劇場は、興行場法に定める興行場として、その経営や設置につき関係諸法令の規制をうける。
また、ストリップ劇場の経営は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風適法)に定める店舗型性風俗特殊営業のひとつに該当する。風適法第2条第6項第3号が、「専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場(興行場法 (昭和二十三年法律第百三十七号)第一条第一項 に規定するものをいう。)として政令で定めるものを経営する営業」を定義のひとつとしているためである。
また、この風営法の兼ね合いにより、基本的に増改築、移築、新規開業が許されていない[3]。
入場料はおおよそ3,000円から6,000円で劇場によって異なる。ゴールデンウイーク、お盆、正月、特別興行が行われる期間は割増料金になる場合が多い。多くの劇場で学割、シルバー割引、早朝割引、深夜割引、回数券、ポイントカード(ポイントがたまると入場料割引、無料)のサービスを行っている。入替制を採用していない劇場が多く、一度入場すれば閉館時間まで楽しむことができる。
舞台は円形で客席中央に張り出す形が一般的であり、その独特の形状から「でべそ」と俗称される[4]。「でべそ」を囲むように多くの座席があり、音楽に合わせストリッパーがダンスを演じるさまを鑑賞する。このダンスに付随して衣装が脱がれていく。大都市におけるストリップ劇場は、ダンサーの美しさだけでなく、舞台の構造や照明、音楽、スモークの演出も美しく見る者をひきつける。
ショーの演目としては以下のものが主に行われていたが、2020年代現在ではソロベッド以外は稀である。
かつては多くの劇場で、俗に「ピンク部屋」などと呼ばれる個室が設けられており、オプション料金を払うことでファッションヘルスのような性的サービスを受けたり、料金によっては実際に本番行為に及ぶこともできた。しかしこれらのサービスは警察による摘発の要因ともなったため、遅くとも2010年頃には行われなくなったとされる[5]。
1980年代までは、浅草・フランス座、渋谷・道頓堀劇場など一部の劇場で幕間にお笑い芸人による漫才・コントなどを取り入れており、下積み時代にストリップ劇場で修行を積んだ芸人も少なくなかった。しかし、昭和40年代以降過激な演出を売りとする関西系ストリップが人気となったことや、テレビの隆盛で多くの芸人が活動の場をそちらに移したこと、さらに1990年代以降はストリップ劇場に代わって吉本総合芸能学院(NSC)等のお笑い養成所で修行を積むのが一般的になったことなどから、現代ではお笑いの要素はほぼ消滅している[7][8]。
かつては多くの温泉街に温泉ストリップが存在した。
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