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ザラゴジン酸(ザラゴジンさん、Zaragozic acid)類は、真菌によって生産される天然物の一群である。最初に特徴付けられたザラゴジン酸A、B、およびCは未同定の不育真菌培養物、Sporormiella intermedia、およびL. elatiusからそれぞれ単離された[1]。化合物名は菌がスペイン、サラゴサ(Zaragoza)のハロン川から取られた水試料に由来することによる[1]。ザラゴジン酸類は独特の4,8-ジオキサビシクロ[3.2.1]オクタン母核を有し、1-アルキル側鎖と6アシル側鎖に違いがある[2]。
ザラゴジン酸A | |
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(1R,2S,3S,5S,6R,7R)-5-[(4S,5R)-4-acetoxy-5-methyl-3-methylene-6-phenylhexyl]-7-[(E,4S,6S)-4,6-dimethyl-1-oxooct-2-enoxy]-2,6-dihydroxy-4,8-dioxabicyclo[3.2.1]octane-1,2,3-tricarboxylic acid | |
別称 Squalestatin 1 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 142561-96-4 |
PubChem | 6438355 |
ChemSpider | 4942838 |
UNII | 1117HVX02L |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL40991 |
3057 | |
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特性 | |
化学式 | C35H46O14 |
モル質量 | 690.73 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ザラゴジン酸類は、S. cervisiae、真菌、およびほ乳類のスクアレン合成酵素の強力な阻害剤である[2]。スクアレン合成酵素はステロール合成において最初にはたらく酵素であり、ファルネシル二リン酸からスクアレンへの還元的縮合を触媒する[3]。スクアレン合成酵素阻害剤として、ザラゴジン酸は霊長類において血中コレステロール量を低下させる[2]。ザラゴジン酸Aをラットに投与すると、肝臓のLDL受容体mRNA量の上昇を引き起こす[4]。
ザラゴジン酸はRasファルネシル-タンパク質転移酵素も穏やかに阻害する[5]。
ザラゴジン酸DおよびD2は好角質性真菌Amauroascus nigerから単離された[5]。
核となる生合成経路にはポリケチド合成酵素が関与し、10個の酢酸ユニット、メチオニンから4個のメチル基、1個のコハク酸、1個の安息香酸から作られる[6]。
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