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クルアーン主義
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クルアーン主義 または「コーラン主義」(アラビア語: قرآنيون; Qur'āniyyun,「クルアーンの徒」)[1] とは、イスラム法とムスリムの行動規範はクルアーンにのみ基づくべきという思想である。これはハディース文学の宗教的権威、合法性、および信憑性を完全に(または部分的に)否定するハディース批判に基づく考え方である[2]。クルアーン主義者によれば、クルアーンにおける神の教えはそのままで明確かつ完全であり、したがって、預言者ムハンマドの死後200年が経ち収集・創作されたハディースを参照せずとも完全な理解が可能であると主張する[3][4][5][6]。
クルアーン主義者がハディースの徒と見解を異にするのは、信仰、法学、および実践の問題において、ハディースをイスラムにおける権威とは見なさない点である[7]。イスラム教の各宗派においては、それぞれが自らの宗派を正当化する独自のハディース集を持つが、クルアーン主義者は聖典としてのハディースをすべて拒否し、ハディース集を一切持たない。
クルアーン主義は、トーラーのみを権威とするユダヤ教のカライ派運動や、プロテスタントの「聖書のみ」運動など、他のアブラハムの宗教の運動とも通底する[8]。