ガルム (雑誌)
かつてフィンランドで発行されていたスウェーデン語の雑誌 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『ガルム』(典: Garm)は、フィンランドのヘルシンキで1923年から1953年まで発行されたスウェーデン語の雑誌[1]。スウェーデン語のカリカチュア雑誌としては最も長命で、編集人の急死で終刊となるまで好評を保ち続けた[2]。誌名は北欧神話の番犬ガルムを由来にしており、黒い犬のシンボルキャラクターは表紙に登場して人気を呼んだ[3]。
概要 ガルム, ジャンル ...
ガルム | |
---|---|
Garm | |
ジャンル | カリカチュア、諷刺 |
刊行頻度 | ほぼ隔週 |
発売国 | フィンランド ヘルシンキ |
言語 | スウェーデン語 |
編集人 | ヘンリー・レイン(スウェーデン語版)、トゥーレ・ヤンソン(1923年-1926年)、シグネ・ハンマシュティエン=ヤンソン(1931年1月-12月) |
刊行期間 | 1923年12月 - 1953年 |
発行部数 | 2000部() |
テンプレートを表示 |
閉じる
主な読者層はスウェーデン語系フィンランド人であり、スタッフもスウェーデン語系が中心となった[1]。編集人のヘンリー・レイン(スウェーデン語版)は「あらゆる独裁を憎悪する」ことをモットーとし、自由を妨げる事物をユーモアを込めて風刺するスタイルをとった。題材になったのは禁酒令、排他的な民族主義やファシズム、ソビエト連邦やナチス・ドイツ、少数派を攻撃するメディアなどだった[4]。
レインの個人誌でもあり、レインの知人や友人である作家や芸術家たちが参加した[4]。初期の首席画家はシグネ・ハンマシュティエン=ヤンソンで、その娘で『ムーミン』シリーズの作者でもあるトーベ・ヤンソンも首席画家となった。『ガルム』は、トーベがムーミン・トロールの原型となったキャラクターを初めて発表した雑誌でもある。