カリフォルニア工科大学
アメリカの私立大学 ウィキペディアから
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カリフォルニア工科大学(カリフォルニアこうかだいがく、英語: California Institute of Technology)は、米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡パサデナ市に本部を置く私立大学である。
モットー | The truth shall make you free[1] |
---|---|
種別 | 私立 クォーター制 |
設立年 | 1891年 |
資金 | $2.09 billion (2014)[2] |
学長 | Thomas F. Rosenbaum |
教員数 |
323人 [3] |
学生総数 | 2,463人[4] |
学部生 | 1,023人[4] |
大学院生 | 1,440人[4] |
所在地 |
米国 カリフォルニア州ロサンゼルス郡パサデナ 北緯34.138度 西経118.125度 |
キャンパス | 副都市型 124エーカー (50 ha) |
スクールカラー | オレンジ色 白 |
運動競技 | NCAA Division III – SCIAC |
ニックネーム | Beavers |
マスコット | ビーバー |
| |
公式サイト | caltech.edu |
Caltech(カルテック)[注釈 1]の通称で知られ、東部のマサチューセッツ工科大学Massachusetts Institute of Technology(MIT)と並んでアメリカ合衆国でもっとも権威のある科学技術の専門大学のひとつ[6]。
教育・研究は、生物学、化学・化学工学、技術・応用科学、地学・惑星科学、人文・社会科学、物理学・数学・天文学の6部門を中心として構成されている。その水準はきわめて高く、2024年までに教員・卒業生らのノーベル賞受賞者は46人[7]。学部の合格率も3.14%と全米最難関のグループである(2023年)[8]。
附属するジェット推進研究所が、NASA(アメリカ航空宇宙局)の無人探査機等の研究開発と運用を行っていることでも広く知られる[9]。
THE世界大学ランキングでは世界総合・米国内ともに第7位(2024年)[10]、USニューズ誌の米国内ランキングでも第7位となっている(2024年)[11]。
学部生1,023人、大学院生1,440人(2023年12月)と、学生数は同じ私立工科大学のMIT等と比較しても小規模である一方、教員数は300人を超え、学部生:教員の比率は約3:1である[12]。
校訓は、"The truth shall make you free"(「真理はあなたたちを自由にする」)。その一文が「ヨハネによる福音書 8:32」にある。
カリフォルニア大学、カリフォルニア州立大学、南カリフォルニア大学とは別組織である。
1891年9月に、ロサンゼルス郡パサデナ市の慈善家エイモス・トループは、トループ・ポリテクニク・インスティテュート (Throop Polytechnic Institute) (カリフォルニア工科大学の前身)を設立する目的で、パサデナ市にあるウスターブロックをカリフォルニア州から借り受けた[6]。
1891年11月、この学校は開学し、31人の学生を受け入れ6学科でスタートした。その後、天文学者ジョージ・ヘールがパサデナへ着任した。ウィルソン山天文台で台長を務めたヘールは、1907年に同校の評議会のメンバーとなり、大学を工学と科学研究のための、全米で第一級施設と教育機関となるようにその情熱を傾けた。ヘールのリーダーシップの下で変化は始まった。
1920年、トループ・ポリテクニク・インスティテュートは大学名を「カリフォルニア工科大学」に名称変更した[6][13]。
1921年までに、ヘールは化学者アーサーA.ノイズと物理学者ロバート・ミリカンの大学への協力を得ることができた。これらの3人の学者は、カリフォルニア工科大学の基盤作りを行い、大学の目指すべき将来ビジョンを作った。
その後、長い年月を経てカリフォルニア工科大学は、工学及び科学研究の教育機関として、さらには研究機関として、優秀性を広く評価されるようになった。
ロバート・ミリカンと彼の後継者達である、リー・ドゥ・ブリッジ、ハロルド・ブラウン、マーヴィン・ゴールドバーグ、トーマス・エバーハート らは、カリフォルニア工科大学の教育・研究をさらに充実させて、この間に、大学の教育及び研究プログラムには地質学、生物学、航空学、天文学、天体物理学、社会科学、コンピューターサイエンス、さらには計算機工学と神経システム工学など様々な領域が加えられていった。
カリフォルニア工科大学はロサンゼルス郡パサデナ市の東側に124エーカーのキャンパスを構えている。パサデナ市は人口およそ136,000人で、カリフォルニア州のサンガブリエル山脈の南部、太平洋岸から約50km、ロサンゼルス市中心部から北東約15kmに位置している。同市はロサンゼルス郊外の高級住宅地で、ローズボウルでも知られる。
カリフォルニア工科大学には、現在6つの学科がある[14]。
さらに6つの学科からなる研究及び教育組織の下に、科学、数学、エンジニアリングと人文科学と人間科学に関する約40の研究及び教育プログラムが存在する。
MITやUCLAなどと同様、中国系・韓国系などの学生が多く、学部生の44%をアジア系が占めている[15]。また、留学生は学部で12%、大学院では半数近くの46%にも及び、日本からも10名前後の留学生が在籍している[16]。
学部生 | 大学院生 | |
---|---|---|
ネイティブ・アメリカン | 1 % | 1 % |
アジア系アメリカ人 | 44 % | 17 % |
黒人・アフリカ系アメリカ人 | 7 % | 3 % |
ヒスパニック・ラテン系 | 19 % | 7 % |
ネイティブ・ハワイアン、その他太平洋諸島出身者 | 1 % | <1 % |
白人 | 41 % | 36 % |
留学生 | 12 % | 46 % |
不明 | <1 % | <1 % |
11の学生寮(うち8つが伝統的なハウス)が存在し、学部生は最初の2年間はこれらに住むことが義務付けられている。実際にはほとんどの学生が自ら4年間の学生生活を過ごしている。[22][23]
アルペンスキー、クイズボール、ロボット工学などをはじめ、公認の学生主導のクラブ活動や団体が100以上存在している。また芸術、運動などの分野の部門が存在し、これらの活動への支援も行っている。[24]
大学周辺には高級住宅街が広がり、治安はよい[16]。北東部にはパサデナ・シティ・カレッジ[25]が隣接し、南東部には徒歩数十分の距離にハンティントン・ライブラリーがある。同じパサデナ市内にはローズボウル、ノートン・サイモン美術館、イートン・キャニオン・フォールズ[26]やジェット推進研究所がある。パサデナ市北側には、ウィルソン山天文台が設置されているウィルソン山を含むサン・ガブリエル山系が広がっており、大学敷地近辺から眺めることができる。
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