アリアン6
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アリアン6 (Ariane 6) は、アリアングループ(英語版)が開発・運用する、アリアン5後継機となる人工衛星打ち上げ用使い捨て型ロケット(ELV)である。アリアンシリーズの新型として、ギアナ宇宙センターから現地時間2024年7月9日に初めての打ち上げに成功した[2][3]。
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概要 基本データ, 運用国 ...
アリアン6 | |
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アリアン6の模型 | |
基本データ | |
運用国 | 欧州連合 |
開発者 | エアバス・ディフェンス・アンド・スペース |
運用機関 | 欧州宇宙機関(ESA) |
使用期間 | 2024年 - 現役 |
射場 | ギアナ宇宙センター |
打ち上げ数 | 1(成功1) |
原型 | アリアン5、ヴェガロケット |
物理的特徴 | |
段数 | 2段 |
全長 | 56m(2024年7月9日の第1回発射。搭載物などにより変動する)[1] |
直径 | 5.4m |
軌道投入能力 | |
低軌道 | 10.35 - 21.65 t |
静止移行軌道 | 5 - 10.5 t |
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開発の承認は2014年12月の欧州宇宙機関(ESA)閣僚級理事会で行われた。機体構成は、2014年夏に大きく変更され、打上能力を調節するためにA62とA64という2つのタイプで構成することになった。A62とA64の違いは、1段として使われる固体燃料ロケットモータ「P120」の使用本数であり、A62は2本、A64は4本を装備する。このP120は、新たに改良されるヴェガCロケットの1段を共用することにして開発コストの低減を目指した。2014年に決まった計画では、約40億ユーロを投じて開発されることとなった[2]。
中央のコアブースターは2段の位置づけになり、アリアン5ECAで使われている液体酸素/液体水素を推進剤とするヴァルカンIIエンジンを使用する。3段には中止されたアリアン5ME用に新たに開発を行っていた液体酸素/液体水素を推進剤とするVinch(ヴィンチ)エンジンを採用することになった。A62は静止トランスファ軌道(GTO)へ5トン、A64はGTOへ10.5トンの打上能力となる[4]。