かげろふの日記
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『かげろふの日記』(かげろうのにっき)は、堀辰雄の中編小説。全8章から成る。平安時代の女流日記『蜻蛉日記』を原典にした作品である[1][注釈 1]。愛されることはできても、愛することを知らない男に執拗に愛を求めつづけ、その不可能を知るに及び、せめてその苦しみを男に解らせようとするが、遂にはそれにも絶望し、自らの苦しみの中に一種の慰藉を求めるにいたる不幸な女の物語[2]。堀が日本古来の王朝女流文学に深い傾倒を示した作品群の一作目にあたり、リルケ体験を通して日本の古典文学を現代に蘇らせて、「恋する女の永遠の姿」を描いている[3][4][5]。また、『聖家族』などに見られる「苦しめ合う愛」のモチーフも見受けられる作品でもある[6]。
概要 かげろふの日記, 作者 ...
かげろふの日記 | |
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作者 | 堀辰雄 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 中編小説 |
発表形態 | 雑誌掲載 |
初出情報 | |
初出 | 『改造』1937年12月号(第19巻第14号) |
刊本情報 | |
出版元 | 創元社 |
出版年月日 | 1939年6月3日 |
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