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秋田県山本郡藤里町にある山 ウィキペディアから
藤里駒ヶ岳(ふじさとこまがたけ)は、秋田県山本郡藤里町にある標高1,158mの山。この地区の地名から太良駒ヶ岳(だいらこまがたけ)とも呼ばれる。江戸時代の絵図ではカセ内嶽[1]やカセナイ[2]、駒岳[3]と記されている。所在地の住所は鹿瀬内国有林となっている。
秋田県北部、青森県との県境近くに位置し、白神山地の南東部にあたるが、世界遺産の範囲には入っていない。山頂からは岩木山、白神岳などを望むことができる。気象条件がかなり良ければ、岩手山、鳥海山、男鹿半島、北海道なども見られる。
火山であり、ふもとに火山灰も積もっているが、歴史的な噴火等の記録は残っていない。
駒ヶ岳という名前は、馬の形に見える残雪期のネガ型の雪形に由来する。この馬の雪形の見える時期がちょうど田植え期と重なるため、農民は駒ヶ岳の雪形で田植えの季節を知ったという。右の写真では左向きの1頭の馬を見ることができる。この馬の形は年ごとに違い、2頭の馬の形を見ることができる年や、馬の形がそれほどはっきりしない年もある。
明治時代に最初にカメラをもってこの山に登ろうとした2人の若者が遭難し行方不明になる事件があった。1人の若者の遺体が発見された場所にはその後遭難碑が建てられた。その後、駒ヶ岳には姿を写そうとすると怒る神様がいるという迷信ができた。現在では、何人もの登山者によって写真に残されている。[4]
1970年代に駒ヶ岳の周囲の森林は次第に伐採され、その跡が目立つようになっていった。少年自然活動の一環として少年たちとこの山に登った写真店経営者の鎌田孝一は、少年の駒ヶ岳山頂から発した「自然って遠いんだな」という一言にショックを受け、自然保護を志した。この活動は、自然破壊の象徴的存在だった青秋林道建設を途中で止めさせ、白神山地の世界遺産登録に結びついた。
2013年現在、伐採された駒ヶ岳周辺の山々にも次第に樹木が伸びてきて、伐採跡も目立たなくなってきている。
駒ヶ岳周辺は昔から人間に利用されていて原生林はほとんど残っておらず、また白神山地の世界遺産登録当時は周辺にかなりの伐採跡が残っていたため、世界遺産の範囲には入らなかった。
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