ペンドルトン (オレゴン州)
アメリカ合衆国オレゴン州の都市 ウィキペディアから
ペンドルトン(Pendleton)は、アメリカ合衆国オレゴン州の都市。ユマティラ郡の郡庁所在地である[6]。人口は1万7107人(2020年)。そのうち1,600人は東オレゴン刑務所に収容された囚人である。
ペンドルトン | |
---|---|
市 | |
Pendleton | |
標語: The Real West | |
![]() ユマティラ郡内の位置 | |
座標:北緯45度40分11秒 西経118度47分29秒 | |
国 | アメリカ合衆国 |
州 | オレゴン州 |
郡 | ユマティラ郡 |
法人化 | 1880年 |
政府 | |
• 市長 | ジョン・ターナー[1] |
面積 | |
• 合計 | 11.72 mi2 (30.36 km2) |
• 陸地 | 11.72 mi2 (30.36 km2) |
• 水域 | 0.00 mi2 (0.00 km2) |
標高 | 1,200 ft (400 m) |
人口 (2020年)[3] | |
• 合計 | 17,107人 |
等時帯 | UTC−8 (太平洋標準時) |
• 夏時間 | UTC−7 (太平洋夏時間) |
ZIPコード |
97801 |
市外局番 | 458、541 |
FIPSコード | 41-57150[4] |
GNISID | 1125283[5] |
ウェブサイト | www.pendleton.or.us |
近隣のハーミストンとともにペンドルトン・ハーミストン小都市統計地域を形成する。この都市圏にはユマティラ郡とモロー郡の全域が含まれる[7]。
歴史
1851年、ウィリアム・C・マッケイ博士がマッケイ川の河口に交易所を設立した。その後、1865年4月21日に連邦郵便局マーシャル局が設立され、のちにペンドルトン局と改名された。このペンドルトンという名は、19世記の連邦上院議員ジョージ・H・ペンドルトンに由来する[8]。この街は1880年10月25日に法人市となった[9]。

1900年時点の人口は4,406人で、オレゴン州4位の人口を誇っていた。他のオレゴン州東部の町と同様に数千人の中華系移民がこの地に移り住み、大陸横断鉄道建設に従事した。そのため、中華街がこの地でも形成された。彼らは中華街に地下道網を形成し、現在では観光地となっている[10]。
現在ではオレゴン州東部文化の中心として知られていて[11]、旧市街地はアメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されている[12]。
近郊にはインディアン居留地が立地し、インディアン・カジノやゴルフ場などのレジャー施設が運営されている。また、文化センターも設置され、自分たちの文化継承にも取り組んでいる[13]。
経済

ペンドルトン・ウールン・ミルズ社(英:Pendleton_Woolen_Mills)は毛織物を中心とする服飾メーカーである。
1909年にビショップ三兄弟によって設立され、この土地に多くある牧羊産業を基盤に発展してきた。同社は1893年にはペンドルトンに羊毛洗浄工場を開設、1895年にはネイティブ・アメリカン向けの毛布、上着の生産工場へと転換された。結局どちらの事業も上手くいかなかったが、三兄弟は融資を得て工場の拡張と効率化に着手した。その結果、同社は鮮やかで複雑な模様の入った衣類、毛布の開発に成功した[14]。
また、25床を備える聖アントニー病院が地域医療を支えている[15]。

東オレゴン刑務所がペンドルトンに立地している。同施設では囚人たちがデニムの生産を行っており、プリズンブルースとして知られている。また、同刑務所ではクリーニング業を営んでおり、スネークリバー刑務所、ペンドルトン高校、地元の製粉所などと契約している。さらに、刑務所では就労も認められており、所内の事務員や食事係、清掃係を務めているものもいる[16]。
地理と気候
要約
視点
アメリカ合衆国国勢調査局によると、市の面積は27.25平方キロメートル、その全域が土地である[17]。
ユマティラ川沿いに町が立地しており、河川の氾濫による被害が複数回発生している。町の創設初期には舟運が重要な交通手段であり、ユマティラ川がコロンビア川とこの町をつなく重要な交通路として機能していた。
ケッペンの気候区分ではステップ気候(BSk)に分類され、冬は短く夏は暑い。最高気温記録は1898年10月10日の摂氏48度である[18]。
オレゴン州ペンドルトン(1981年–2010年の平均[注釈 1] ただし、最高値・最低値は1892年から)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °F (°C) | 71 (22) |
76 (24) |
83 (28) |
95 (35) |
103 (39) |
109 (43) |
114 (46) |
113 (45) |
104 (40) |
93 (34) |
80 (27) |
75 (24) |
114 (46) |
平均最高気温 °F (°C) | 41.8 (5.4) |
46.8 (8.2) |
55.2 (12.9) |
62.1 (16.7) |
70.0 (21.1) |
78.2 (25.7) |
88.0 (31.1) |
86.8 (30.4) |
77.4 (25.2) |
63.7 (17.6) |
49.2 (9.6) |
39.5 (4.2) |
63.3 (17.4) |
平均最低気温 °F (°C) | 28.8 (−1.8) |
30.3 (−0.9) |
35.0 (1.7) |
39.2 (4) |
45.6 (7.6) |
51.5 (10.8) |
57.2 (14) |
56.8 (13.8) |
49.4 (9.7) |
40.1 (4.5) |
33.4 (0.8) |
27.0 (−2.8) |
41.3 (5.2) |
最低気温記録 °F (°C) | −26 (−32) |
−21 (−29) |
1 (−17) |
17 (−8) |
22 (−6) |
30 (−1) |
38 (3) |
30 (−1) |
21 (−6) |
11 (−12) |
−13 (−25) |
−28 (−33) |
−28 (−33) |
降水量 inch (mm) | 1.43 (36.3) |
1.11 (28.2) |
1.32 (33.5) |
1.20 (30.5) |
1.35 (34.3) |
0.98 (24.9) |
0.32 (8.1) |
0.38 (9.7) |
0.57 (14.5) |
1.01 (25.7) |
1.52 (38.6) |
1.47 (37.3) |
12.66 (321.6) |
降雪量 inch (cm) | 3.7 (9.4) |
3.3 (8.4) |
0.7 (1.8) |
trace | 0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0.1 (0.3) |
1.4 (3.6) |
6.0 (15.2) |
15.2 (38.6) |
平均降水日数 (≥0.01 in) | 12.1 | 9.3 | 11.6 | 9.0 | 9.3 | 6.3 | 2.9 | 2.4 | 3.9 | 6.8 | 12.3 | 12.0 | 97.9 |
平均降雪日数 (≥0.1 in) | 3.0 | 1.8 | 0.9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 1.4 | 4.1 | 11.3 |
出典:アメリカ海洋大気庁[19][20] |
人口動静
基礎データ
- 人口:16,612人
- 世帯数:6,220世帯
- 家族数:3,789家族
- 人口密度:609.7人/km²
- 住居数:6,800軒
- 住居密度:249.6軒/km²
人種別人口構成
- 白人:87.3%
- アフリカン・アメリカン:1.4%
- ネイティブ・アメリカン:3.2%
- アジア人:1.1%
- 太平洋諸島系:0.2%
- その他:3.6%
- 混血:3.3%
- ヒスパニック・ラテン系:9.7%
世帯と家族
- 18歳未満の子供がいる: 30.5%
- 結婚・同居している世帯: 42.9%
- 未婚・離婚女性が世帯主である世帯: 12.6%
- 未婚・離婚男性が世帯主である世帯: 5.5%
- 非家族世帯: 39.1%
- 単身世帯: 31.3%
- 65歳以上の老人1人暮らし: 11.1%
- 平均構成人数
- 世帯: 2.37人
- 家族: 2.96人
年齢別人口構成
- 18歳未満:21.9%
- 18歳-24歳:11.1%
- 25歳-44歳:28.0%
- 45歳-64歳:26.3%
- 65歳以上:12.8%
- 年齢の中央値:36.9歳
- 男女比
- 男性:53.4%
- 女性:46.6%
芸術文化
年間行事
ペンドルトン・ラウンドアップと言う有名なロデオ行事が毎年開催される[22][23][24]。1910年にプロロデオ・カウボーイ協会が第1回を主催した[25]。
博物館・その他の名所

ペンドルトン・ファーマーズ・マーケットと言う夜市が5月から10月の期間、毎週金曜日の夜にサウス・メインストリートに開かれる[26]。また、ペンドルトン地下ツアーも観光客に向けて行われており、年間を通じてペンドルトンの地下に掘られたトンネルを見学することができる。
姉妹都市
東日本大震災で被災地となった福島県南相馬市と姉妹都市協定を結んでいる。震災当時、ペンドルトンは南相馬市からの留学生受け入れを継続したが、ペンドルトンから南相馬市への留学生派遣は見送られた[27]。
著名な住人・出身者
- デーブ・キングマン:メジャーリーガー
- ダン・ストレイリー:メジャーリーガー
- フランシス・ムア・ラッペ:著作家、活動家
脚注
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.