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パイント(英語: pint、記号:pt)は、ヤード・ポンド法における体積[注 1]の計量単位である。日本では如何なる場合でも取引・証明に使用することは禁止されている。
他のヤード・ポンド法の体積の単位同様、パイントも、アメリカとイギリスで異なる値が使用されており、アメリカには2種類の値のパイントがある。いずれも、8パイントが1ガロンである。
メートル法への移行のため、現在イギリスでは、パイントは(例えばパブなどでの)グラス入りのビールやサイダーの販売および牛乳の販売(メートル法の単位も使用されている)にのみ使用されている。多くの料理のレシピにおける材料の量の表示は、ヤード・ポンド法とメートル法の両方が使用されているが、パイントは大量の液体の量(おおむね500ミリリットル以上)の表示にのみ使用されている。
フランス語ではパント(pinte)。メートル法より前に使用されていた液量単位で、パリのパントは、約952.146ミリリットル、シャリュス(ボルドーのあるアキテーヌ地方のコミューン)のパントは2.380リットルであった。 バーでは1.07リットル。[1]
英パイントは、当初は8ポンドの小麦粉の体積として定義されるガロンを元に定義された。他にも様々なガロンがあり、それぞれのガロンに対してパイントが定められていた。
アメリカでは、イギリスのワインガロン(1707年に231立方インチと定義された)を標準の液体の計量単位と定め、そこから米液量パイントが定められた。イギリスのコーンガロン(ウインチェスターブッシェルの8分の1、約268.8立方インチ)から米乾量パイントが定められた。
1824年、イギリス議会は1ガロンを「華氏62度における10ポンドの蒸留水の体積」(277.42立方インチ)と定めた。英パイントはこのガロンに基づくものである。現在では、正確に0.56826125リットルと定義されている。
日本においては、輸出入や航空関係の限られた分野でのみ、ヤード・ポンド法によるいくつかの計量単位を、当分の間、取引・証明に用いることができる。この場合、体積の単位として使用することができる単位は、立方ヤード、立方インチ、立方フィート、米液用オンス、英液用オンス、ガロンに限られる。したがって、パイントは如何なる場合でも使用することができない(ヤード・ポンド法#計量法で認められている計量単位)。
日本において、計量単位としてパイントが使われることはないが、パイントに由来する法定計量単位(ミリリットルなど)が使われることがある。アイスクリームは473ミリリットル(1米液量パイント)入り容器で販売されることがある。また、バー、アイリッシュ・パブなどイギリス系のビールを提供する店においては、ビールが568ミリリットル(英パイント)で供されるのが通例であり、1パイントとオーダーすることがある。
沖縄県においては、牛乳などの紙パック入り飲料は、473ミリリットル(1米液量パイント)や946ミリリットル(2米液量パイント=1クォート)が一般的である(他地域での500ミリリットルや1リットルに相当)。これはアメリカ合衆国による沖縄統治の名残である。
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