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ハリー・ジェイムス・イン・ハイ・ファイ(Harry James in Hi-Fi)は、アメリカ合衆国のジャズ・トランペット奏者、ハリー・ジェイムスが、1955年にキャピトル・レコードから発表した、スウィング・ジャズ・スタイルによるアルバムである。
ハリー・ジェイムスはスウィング全盛時代である1937年からベニー・グッドマン楽団などでトランペッターとして活躍し、グッドマン楽団から独立した1940年代には、自身のビッグバンドを率いてコロンビア・レコードから多数のヒット曲を世に送った。レコードが本格的にSPからLPに移りつつあった1955年にジェイムスはキャピトル・レコードと契約。おりしもキャピトルは、スウィング時代の大物アーティストのアルバムを最新のHi-Fi録音技術を用いて制作するシリーズ企画を立て、1954年の冬にベニー・グッドマン楽団のアルバム、「B.G.イン・ハイ・ファイ」を発売したのに続き、ハリー・ジェイムス楽団に白羽の矢を立てた。
レコーディング・セッションは1955年7月20日、22日、25日の3日間にわたってハリウッドのキャピトル・タワー・スタジオにて行なわれ、バックには彼のビッグ・バンドのほか、1940年代に彼のバンドの専属歌手であったヘレン・フォレストや、デューク・エリントン楽団でも活躍したスウィング時代の人気アルト・サックス奏者ウィリー・スミス、トロンボーン奏者のファン・ティゾールなどのゲスト・ミュージシャンと、9人編成のストリングス・セクションが参加した。収録曲はコロンビア・レコード時代における主要なヒット曲から、スウィング・ナンバーのほか、タンゴやスウィート・バンド風のヴォーカル曲なども選ばれ、全16曲がモノラル収録された。「ハリー・ジェイムス・イン・ハイ・ファイ」は1955年の秋に発売され、大ヒットを記録した。
これは、今日においてもハリー・ジェイムスの代表的なアルバムのひとつに数えられており、優秀録音盤としてオーディオ・ファンなどからも評価されている。なお、キャピトル・レコードはこのアルバムの好評を受け、続編として1956年に「モア・ハリー・ジェイムス・イン・ハイ・ファイ」を制作している。
日本語タイトルは初発売CDに基づく。括弧内は作者。
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