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サネカズラ属 (サネカズラぞく、学名: Kadsura) は被子植物のマツブサ科に分類される属の1つである。常緑性のつる性木本であり、精油を含む。 花は単性花であり雌雄同株または雌雄異株、らせん状に配置した多数の花被片、雄しべ、雌しべ (心皮) をもつ。果実は赤熟または黄熟する液果であり、球状の集合果になる (図1)。17種ほどが知られ、東アジアから東南アジアに分布している。日本には、サネカズラとリュウキュウサネカズラの2種が自生している。
学名の Kadsura は、日本語の「葛 (かずら)」に由来する[3]。サネカズラ属の植物はさまざまな生理活性物質を含み、いくつかの種は中国で古くから民間薬として用いられている[4]。
常緑性のつる性木本 (藤本) である[5][6] (下図2a)。葉柄をもち、葉身は楕円形から卵形、倒卵形、革質から洋紙質、基部はくさび形から切形、亜心形、先端は鋭形から鋭突形、葉縁には全縁または鋸歯がある[5][6] (下図2)。
花は単性、雌雄同株または雌雄異株[5][6]。花は葉腋生 (鱗片を含む) または茎生花であり、花柄の先に単生する (まれに2–4個)[5][6] (上図2c)。花被片は7–24枚、離生し、らせん状につき、外側のものは小さい[5][6]。雄しべは13–80個、らせん状につき、基部で合着または半球状に密に合着し、花糸は肉質で短く、葯は側生し小型、葯隔は横に広がる[5][6]。花粉は放射状の6溝粒[5][6]。心皮は17-約300個、離生、1-5(-11)個の胚珠を含み、球形の花托上にらせん状につく[5][6]。個々の果実は球形の液果、赤色または黄色に熟し、これが集まって球形から卵形の集合果となる[5][6] (上図2b)。各果実は1-5(-11)個の種子を含み、種子の表面は平滑[5]。
サネカズラ属 (Kadsura) はマツブサ科に属し、特にマツブサ属 (Schisandra) に近縁である。ただし分子系統学的研究からは、サネカズラ属が単系統群ではなく、マツブサ属に分類されている一部の種 (S. plena, S. propinqua) が、系統的にサネカズラ属の中に含まれることが示されている[7] (下図3)。
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3. マツブサ科 (特にサネカズラ属) の系統仮説 (一部の種のみ)[7][8] |
サネカズラ属には、およそ17種が知られている[1] (下表1)。日本にはサネカズラとリュウキュウサネカズラが自生している[9]。
表1. サネカズラ属の分類体系の一例[1][10]
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