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オンライン上で出版される漫画 ウィキペディアから
ウェブコミック(Web Comic)は、ウェブサイトで公開される漫画のこと。オンラインコミックとも言う。誰でも簡単に漫画を発表できる手段として、アマチュア作家を中心に利用され、多くのウェブコミック作品が発表されている。アニメーションなど動的な要素を持たせられるなど、ウェブならではの特徴がある。 「マンガ図書館Z」のように絶版となった作品を配信することによって広告収入を得る新たなビジネスモデルが構築されたり、これまで顧られなかった作品が脚光を浴びる場合もある。また、漫画家を目指す者が自由に作品を発表することで足掛かりを得る事例もある。
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また、一般クリエータの作品発表という側面では、自らのホームページやブログ等で作品を発表する手法が主流で、そこからウェブコミックランキング等のリンクに登録をして、大きな集客を得ることも多い。また、サイトを登録するポータルサイトとしてのリンク集からさらに発展した形として、ウェブコミック投稿サイトなど直接作品を投稿もしくは登録できるCGMサイトも、作者および読み手の人気を集めている。
MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所が2023年4月に実施した「WEBTOON制作」に関する調査によれば、直近1年でマンガ制作経験があると回答した1,320人に「直近1年に制作経験のあるマンガの種類」を訊ねたところ、「縦読みのマンガ」が46.8%、「横読みのマンガ」が50.8%となった[2]。また、直近1年に縦読みのマンガ制作経験のある500人を対象に「直近1年で投稿・応募した縦読みマンガの投稿・応募先」を訊ねたところ、上位は「LINEマンガ」34.2%、「pixivコミック」21.8%、「comico」18.4%となった[2]。
作品はウェブサイト上で、GIF、JPEGなどの画像ファイルフォーマットやPDF、かつてはAdobe Flashでアップロードされ、ウェブブラウザで閲覧する形式である。操作性を重視し、専用フォーマットで発表、閲覧ソフト(ビューワ)を利用して閲覧する場合もある。
なおビューワを用いない方式にも表示に時間がかからないといったメリットがある[3]。
内容は絵日記的なものから、SF漫画やギャグ漫画と幅広いジャンルが含まれる。表現方法も一コマ漫画、4コマ漫画、1ページ漫画などの短い読み切りから長編漫画など多岐に渡る。大部分は無料で閲覧できる。作成は主にPC上でグラフィックソフトウェア、ペンタブレットなどを用いて行われるが、紙に描いたものをイメージスキャナで取り込んで公開しているものもある。
ウェブコミックを対象にした漫画賞にはWEBマンガ総選挙[4]や次にくるマンガ大賞[5]がある。次にくるマンガ大賞では雑誌『ダ・ヴィンチ』とniconicoの共同で紙媒体と電子媒体の垣根を越えた漫画賞が設立され、ウェブコミックも部門ごとに受賞対象となった[5]。また、ウェブコミックのみを対象とした総選挙は2017年に開催されたWEBマンガ総選挙が初めてであった[4]。
2012年4月に始動した裏サンデーは、ONE(『ワンパンマン』)やだろめおん(『求道の拳』)や戸塚たくす(『オーシャンまなぶ』)と言った新都社やニコニコ静画で知られていたウェブ漫画作家を集め、平日に1作品ずつ更新される計5作品を無料で閲覧できる仕組みを整えた。リアルタイムのコメント欄やランキング制の導入、TwitterやFacebookなどSNSとの連携、そしてダウンロード可能な状態での無期限掲載などの要素が反響を呼んだ[6][3]。しかし、同年中に月間平均閲覧回数1000万や利用者数80万人を記録したものの、課金システムや広告を導入していなかったがために赤字が続き[7]、姉妹アプリのマンガワンと共に無料公開を一部に限るなどシステム変更を強いられることになった[8]。
2012年には集英社も『ジャンプスクエア』のデジタル化に乗り出し、ジャンプBOOKストア!をリリースした。デジタル媒体にも読者がいることを認識した集英社は漫画以外に動画や小説も掲載したジャンプLIVEを2013年にリリースしたが、こちらは十分な利益が出ず、漫画のみを注力した少年ジャンプ+をリリースすることになった[9]。2014年9月にリリースされたジャンプ+では週刊少年ジャンプや少年ジャンプNEXT!!の有料購読や、ウェブオリジナルの漫画作品の閲覧が可能となった。また、個人が独自の作品を投稿するサービスもリリース時から用意された[10]。ジャンプ+とマンガワンは出版社による無料コミックアプリの利用者数で1,2を争い、スマートニュースと連携しテレビCMも放送されたマンガワンが2016年にジャンプ+を上回った[11]が、2020年には再びジャンプ+が上回った。これは、日本における2019年コロナウイルス感染症の流行による外出自粛や休校といった状況に合わせてコンテンツの無料提供を行ったことが理由と考えられている[12]。
この他に出版社が運営する漫画アプリとしては、集英社ではゼブラックやマンガMeeなど、小学館ではサンデーうぇぶり、講談社ではマガジンポケットとPalcy、白泉社ではマンガPark[12]、芳文社ではCOMIC FUZがある[13]。
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