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アドミラル・クズネツォフ級航空母艦は、ソビエト連邦の1143.5設計重航空巡洋艦(тяжёлый авианесущий крейсер)である「アドミラル・クズネツォフ」とその改設計である1143.6設計による「ヴァリャーグ」を、航空母艦の一つの艦級として扱うもの。
広義においては、「ヴァリャーグ」を元に中華人民共和国で完成された「遼寧」と、遼寧の改良型である「山東」も分類する場合がある[1]。西側諸国の通称としてKremlin(Kreml、クレムリン)が存在していたため、資料によってはこの名称が使用されることもある[2][3]。
「アドミラル・クズネツォフ」は世界で初めてスキージャンプ勾配を用いてCTOL機を運用するSTOBAR式航空母艦であり、カタパルトこそ無いが、VTOL機(Yak-38)以外の航空機を運用できるソビエト海軍初の空母であった。
艦の構造は、「バクー」を元にしているとされているが、全幅・全長ともに拡大され、全通甲板となっている[4]。
重航空巡洋艦としてはキエフ級航空母艦とは異なり、P-700対艦巡航ミサイルを搭載しているが、これを除けば重武装でこそあるものの対空・対潜兵器しか搭載していない[2]。
機関は蒸気タービン4基(ボイラー8基)を用い、合計出力20万hpにより29ノットでの航行を可能としている[4]。
固定翼機はSu-27K、MiG-29K、YaK-41M(後にYak-141、VTOL)が、想定されていた[2]。しかし、MiG-29Kは開発中断(後にインド海軍向けに完成)、YaK-141は開発中止となった。これにより候補としてはSu-27K[5]のみとなり、これが採用されていたが、現運用されているSu-33が運用期限が迫っており(後に2025年までの延命処理を行った)戦力維持のためのコスト負担軽減の為に2014年11月25日よりMiG-29KとMiG-29KUBの運用を開始された。
「ヴァリャーグ」起工時点で「アドミラル・クズネツォフ」は既に進水しており、細かな変更が生じている。魚雷防御の簡略化、電子機器の更新が主な内容である。また、搭載機の計画数は67機とされている[6]。
名称 | 起工 | 進水 | 就役 | 備考 |
---|---|---|---|---|
アドミラル・クズネツォフ | 1982年 4月1日 | 1985年 12月5日 | 1990年 12月25日 | |
ヴァリャーグ | 1985年 12月6日 | 1988年 12月4日 | - | 1992年3月建造中止。後に遼寧となる。 |
山東 | 2013年 11月某日 | 2017年 4月26日 | 2019年 12月17日 | 遼寧の改良型。 日本側の定義で[1]、中国では002A型。 |
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