WinDVD(ウィン ディーブイディー)は、かつてコーレルが開発し、日本ではソースネクストが販売していたメディアプレーヤーである。
もともとはInterVideo(英語版)が開発し、1998年11月に最初のバージョンを発表した[1]。2006年にコーレルがInterVideoを買収し[2]、以後はコーレルのブランドとなった。
さまざまな動画、音声ファイルの再生が可能で、Proエディション、上位版であるUltimateであれば、それぞれブルーレイも再生できる。
- タイムストレッチ
- 声などのキーを変更せずスピードだけ変えられる(DVDのみ)。
- ビデオアップスケーラー
- リアルタイムでハイビジョン画質に「アップサンプリング」する機能。バージョン2010まではDVDファイルのみ。バージョン11ではファイルにも実行できる。
- 新ショートカット
- 動画再生時にF12キーを押すとタスクバーへ収納する。
日本での最初のリリースは、1999年3月にカノープスが日本語ローカライズして発売したものである[3]。
しかしその後、2000年4月からはインフォマジックからも発売が行われた[4]。
しばらくは2社からUIや付属品が少し違う同様の商品が販売されていたが、ブランドイメージの統一と、サポート体制の一元化を目的に契約を解消していく。インフォマジックとの契約は2002年5月末をもって終了し[5]、その後はインタービデオジャパンから販売が行われる。カノープスとの契約も2003年4月10日をもって終了した[6]ことで、インタービデオジャパンがすべての販売とサポートを行う体制となった。
その後、2006年以降はインタービデオジャパンを吸収合併したコーレルから販売されていた。
2012年10月からはリテールパッケージの販売をイーフロンティアが行うようになる[7]。この契約は2015年に解消され、その後は再びコーレルが販売した。
イーフロンティアと並行して、2012年からは開発および販売のライセンスの供給を受けた[8]sMedioからも販売されていたが、2018年に解消し[9]、再びコーレルに一本化された。
その後、2019年12月からはソースネクストが独占販売権を取得し、ソースネクストから販売されるようになった[10]。
2023年4月30日、ソースネクストは販売を終了した[11]。以降、コーレルのサイトでは継続して販売が続けられたが[12]、2023年9月末で販売終了。
ソースネクスト販売分のサポートは継続してソースネクストから提供されたが、2024年2月末ですべてのサポートが終了した[13]。
- WinDVD
- 1998年11月発表[1]。
- 1999年3月9日、カノープスが日本語版を発表、1999年3月下旬から発売[3]。
- 1999年8月、カノープスがWindows NT 4.0に対応したリリース4を出荷開始[14]。
- WinDVD 2K
- 1999年11月発表[15]。
- 1999年12月20日、カノープスが日本語版「WinDVD 2000」を発表、2000年1月末から発売[16][17]
- 2000年4月28日インフォマジックから「WinDVD Millennium」発売[4]。WinDVD 2000との違いは、ワイヤレスリモコンの有無とインターフェイスのデザインが若干変更されていることで、基本的には同じソフトである。
- 2000年9月末カノープスから「WinDVD DH」発売[18][19]。内部バージョンは2.2。
- 2000年11月22日、インフォマジックから「WinDVD Arena」発売[20]。内部バージョンは2.3。
- WinDVD 3
- 2001年5月下旬カノープスから「WinDVD 3.0」発売[21][22][23]
- 2001年5月25日インフォマジックから「WinDVD ARENA 2」発売[24]
- WinDVD 4
- 2002年5月8日、InterVideoから英語版が発売[25]。
- 2002年5月29日、インタービデオジャパンから日本語版が発売[26]
- 2002年8月7日、リモコンが付属する「WinDVD4 リモコン版」がインタービデオジャパンから発売[27]
- 2002年5月20日、カノープスから「WinDVD 4 Premium」が発売[28]
- 2002年12月6日、WinDVD4をベースに、ドルビー・バーチャル・スピーカー機能を追加した「WinDVD DVS」をインタービデオジャパンから発売[29]
- 2003年4月25日、最上位版「WinDVD 4 Platinum」をインタービデオジャパンから発売[30]。
- 2003年6月27日、リモコンが付属する「WinDVD Platinum リモコン版」をインタービデオジャパンから発売[31]
- 2003年11月14日、一部機能を削った廉価版「WinDVD Personal」をソースクストから発売[32]
- WinDVD 5
- 2003年6月17日、InterVideoから英語版が発売[33]。
- 2003年7月25日、インタービデオジャパンから日本語版が発売[34]
- 2003年9月5日、インタービデオジャパンから「WinDVD5 Platinumリモコン版」発売[35]
- WinDVD 6
- 2004年6月18日発売[36]
- WinDVD 7
- 2005年6月24日発売[37]
- WinDVD 8
- 2006年6月30日発売[38]。
- このバージョンからHD DVDに対応。
- 2006年11月17日エントリー版「WinDVD 8 Gold」を発売[39]
- WinDVD 9
- 2007年12月25日発売[40]
- WinDVD 2010
- 2009年10月16日発売[41]。
- このバージョンからHD DVDに非サポート。
- Pro版はBD-Liveに対応[42]。
- WinDVD 11
- 2011年9月13日、コーレルから発売[43]
- 2012年12月21日、sMedioからWindows 8に対応した「sMedio WinDVD 11 for Windows 8」が発売[44]。コーレルとイーフロンティアから発売されたWinDVD 11のWindows 8対応は未定と発表され、sMedioのサイトではコーレル版からsMedio版への有償アップグレードが販売された[45]。
- 2013年6月28日、コーレルとイーフロンティアが販売したWinDVD 11に対して、sMedio版への無償アップデートが提供されWindows 8に対応した[46]。しかし、コーレルのサイトからはsMedio版への無償アップデートが提供されている一方で、sMedioのサイトではコーレル版からの有償アップグレードが継続販売されるという不可解な状態が続いた。
- 2014年1月17日、イーフロンティアから販売されるパッケージがWindows 8対応版としてリニューアル[47]。
- 2016年6月23日にリリースされたサービス パック 7のアップデートで、コーレルの名義と再び変更になった。
- 2017年8月23日、sMedioからWinDVD 11をベースに4K再生に対応した「sMedio WinDVD 4K」が発売[48]。sMedioが販売したWinDVD 11の購入者に対しては無償アップデートが提供された。2018年9月末で販売終了。
- WinDVD 12
- 2016年11月9日ダウンロード版発売[49]。パッケージ版は2017年1月20日発売[50]。
- 4KビデオやH.265の再生に対応した。
- 2023年9月末で販売終了。
- コーレルは明確にはサポート終了を宣言していないが、ソースネクストは2024年2月末でサポートを終了した。
InterVideoは、Linux版にあたる LinDVD(英語版)を開発し、OEM出荷もしていた[51][52]。
“WinDVD-2KPR”. intervideo.com (2000年6月23日). 2000年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2000年6月23日閲覧。
“プレスリリース”. canopus.co.jp (2000年10月12日). 2000年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2000年10月12日閲覧。