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UEFAチャンピオンズリーグ 1998-99 決勝

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UEFAチャンピオンズリーグ 1998-99 決勝は、UEFAチャンピオンズリーグ 1998-99の決勝戦であり、44回目のUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦である。1999年5月26日スペインバルセロナカンプ・ノウで行われ、マンチェスター・ユナイテッドが31年ぶり2回目の優勝を果たした[1]

概要 大会名, マンチェスター・ユナイテッド ...

マンチェスター・ユナイテッドが後半アディショナルタイムの2ゴールでバイエルン・ミュンヘンに逆転勝利しプレミアリーグFAカップと合わせてトレブルを達成したその劇的な試合内容から「カンプ・ノウの奇跡」もしくは「カンプ・ノウの悲劇」として知られる。

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概要

決勝戦はカンプ・ノウを舞台にイングランドのマンチェスター・ユナイテッドとドイツのバイエルン・ミュンヘンで行われた。マンチェスター・ユナイテッドはFAプレミアリーグと、この試合の4日前にFAカップを獲得し、欧州史上4チーム目となる三冠(トレブル)を目指していたが、中盤の要である主将のロイ・キーンポール・スコールズを出場停止で欠いており、厳しい戦いになるとみられていた。一方、グループリーグ同組でユナイテッドとホーム、アウェイの2試合とも引き分けていたバイエルンは試合巧者で国内リーグでも独走しておりビセンテ・リザラズエウベルを欠いていたが欧州王者を射程内に捉えていた。

試合

要約
視点

概要

試合の序盤は緩やかな立ち上がり。中盤の要の二人を欠き、本来は右サイドのデビッド・ベッカムを中盤の底に、左サイドのライアン・ギグスを右サイドに配置するという苦肉の布陣のユナイテッドはボールを支配できず、次第にバイエルンペースになっていく。前半6分にFKからマリオ・バスラーが直接ゴールを決め、あっさりとバイエルンが先制する。巻き返そうとするユナイテッドだが本来のポジションではないギグスとベッカムの影響やバイエルンの効果的な守備によってドワイト・ヨークアンディ・コールに良いボールを供給出来ない。前半はそのまま膠着状態のまま終了。

後半に入ってもバイエルンが終始優勢でユナイテッドは明らかにキーンとスコールズの二人を欠いた影響が出ていた。バランスの悪いユナイテッドとは対照的にバイエルンは堅実な守備から攻撃へと移り再三ゴールを脅かす。メーメット・ショルのチップキックはゴールポストに、カルステン・ヤンカーのオーバヘッドはバーに阻まれた。しかしユナイテッドも次第に糸口を見出しつつあった。猛攻にさらされながらベッカムとギグスを本来の位置に置き、テディ・シェリンガムオーレ・グンナー・スールシャールを立て続けに投入。

試合終了が近づくにつれ、ユナイテッドは攻勢に転じていった。何度かチャンスを作るもののバイエルンの堅いディフェンスを崩せず、バスラー、ローター・マテウスを下げ、いよいよバイエルン優勝へのカウントダウンが始まろうとしていた。そして90分、ベッカムがドリブルで仕掛けCKを得る。ユナイテッドはGKのピーター・シュマイケルまでもが攻め上がってきていた。一度はクリアされたボールをギグスが拾いシュートを放ち、そのこぼれ球をシェリンガムが押し込み土壇場で同点に追いついた。

この同点劇にピッチから下がったマテウスを始めとするバイエルンの選手、サポーターが呆然とする中、さらに攻めたユナイテッドはまたしてもCKを得る。ベッカムのCKをシェリンガムがヘディングで叩き、それをスールシャールが右足で合わせ勝ち越しとなるゴールを決めた。

詳細

1999年5月26日
20:45 CEST
GK1デンマークの旗 ピーター・シュマイケル キャプテン
RB2イングランドの旗 ガリー・ネヴィル
CB5ノルウェーの旗 ロニー・ヨンセン
CB6オランダの旗 ヤープ・スタム
LB3アイルランドの旗 デニス・アーウィン
RM11ウェールズの旗 ライアン・ギグス
CM7イングランドの旗 デビッド・ベッカム
CM8イングランドの旗 ニッキー・バット
LM15スウェーデンの旗 イェスパー・ブロムクヴィスト67分に交代退場 67分
CF19トリニダード・トバゴの旗 ドワイト・ヨーク
CF9イングランドの旗 アンディ・コール81分に交代退場 81分
サブメンバー
GK17オランダの旗 レイモント・ファン・デル・ハウヴ英語版
DF4イングランドの旗 デイヴィッド・メイ英語版
DF12イングランドの旗 フィリップ・ネヴィル
DF30イングランドの旗 ウェズ・ブラウン
MF34イングランドの旗 ジョナサン・グリーニング
FW10イングランドの旗 テディ・シェリンガム67分に交代出場 67分
FW20ノルウェーの旗 オーレ・グンナー・スールシャール81分に交代出場 81分
監督
スコットランドの旗 アレックス・ファーガソン
Thumb
GK1ドイツの旗 オリバー・カーン キャプテン
SW10ドイツの旗 ローター・マテウス80分に交代退場 80分
RB2ドイツの旗 マルクス・バッベル
CB25ドイツの旗 トーマス・リンケ
CB4ガーナの旗 サミュエル・クフォー
LB18ドイツの旗 ミヒャエル・タルナト
CM11ドイツの旗 シュテファン・エッフェンベルク60分に警告 60分
CM16ドイツの旗 イェンス・イェレミース
RF14ドイツの旗 マリオ・バスラー87分に交代退場 87分
CF19ドイツの旗 カルステン・ヤンカー
LF21ドイツの旗 アレクサンダー・ツィックラー71分に交代退場 71分
サブメンバー
GK22ドイツの旗 ベルント・ドレハー英語版
DF5ドイツの旗 トーマス・ヘルマー
MF7ドイツの旗 メーメット・ショル71分に交代出場 71分
MF8ドイツの旗 トーマス・シュトルンツ
MF17ドイツの旗 トルステン・フィンク80分に交代出場 80分
MF20ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ハサン・サリハミジッチ87分に交代出場 87分
FW24イランの旗 アリ・ダエイ
監督
ドイツの旗 オットマー・ヒッツフェルト

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エピソード

1958年、チャンピオンズカップ1957-58シーズン)にイングランド代表として初めて参戦したマンチェスター・ユナイテッドは、移動中にミュンヘンで発生した航空機事故によってダンカン・エドワーズら主力選手の多数を失う悲劇に見舞われた(ミュンヘンの悲劇)。この試合が行われた5月26日は奇しくも、ミュンヘンの悲劇を生き延びて長らくユナイテッドの監督を務めた故マット・バスビーの90回目の誕生日だった。

監督のファーガソンは、これまでの功績と三冠を達成したことで、同年7月にエリザベス2世女王からサーの称号を授与された。

この出来事から20年後の2019年にはマンチェスターユナイテッドのユニフォームに記念のデザインが施されている。

脚注

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外部リンク

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