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Thin & Economical System(スィン アンド エコノミカル システム)は、ガスを燃料とする温水によるセントラル暖房システム(給湯機能を有する場合も)の名称。略称はTES(テス)。主に大手ガス事業者によって普及が図られてきたシステムであり、近年では新築されるマンションのうち、オール電化でない物件のほとんどが採用している。
なお東京ガスでは、TokyoGas Eco System の略称ともしている。他に東京ガス以外のガス事業者では、同じシステムに別の名前を付けているところもある(例:大阪ガスではエックス・プリオールなど)。
都市ガスまたはLPガスを燃料として温水を作る装置で、接続する暖房端末に応じて80度また60度の温水を作る。近年の熱源機は80度と60度を同時に作る事ができる2温度タイプが主流となっている。また、暖房の熱源だけではなく、給湯やふろの湯張り、追い焚きの機能を併せて持つ物が主流である。
主な暖房端末として次のような物がある。
床の内部に温水が通るパイプが組み込まれた温水マットという完成品を張り巡らし、床全体を60度の温水で暖める。床の表面温度は25度程度まで上がり、低温火傷などの心配が無い。
敷設率が決まっており、戸建住宅において通常の広さについては床面積に対し70~80%で設計をする。集合住宅においては1Fと最上階を除き、60 - 70%で設計をすることになっている。
床暖房の敷き設工法は大きくふたつに分かれており、新築用の床暖房と既築住宅用の後付床暖房(はやわざ)がある。仕上げ材も種類があり、フローリング仕上げ・コルク仕上げ・畳仕上げ・カーペット仕上げ・タイル仕上げなどがあり、在来工法の浴室の洗い場などにも敷設できる。
温水を通すパネルからの輻射熱による暖房機。横型や縦型がある。
温水を通す熱交換器に電動ファンが取り付けられており、温風による暖房を行う。 システムキッチンのシンク下などに設置できる足下設置タイプや、壁に埋め込められるタイプ、ファンヒーターのように持ち運び収納が出来るタイプまである。
入浴していない時の浴室内を有効活用し衣類乾燥機として用いる事が出来るようになる。「バス乾」と呼ばれる。
浴室乾燥機に暖房の機能を付けた物で、暖房・乾燥・涼風・換気の機能があり、入浴前や入浴中の浴室内を暖める物である。入浴していない時には浴室内を有効活用し衣類乾燥機として用いる事も出来る。
近年は脱衣室やトイレも暖房や換気ができる、1室換気・2室換気など、種類も豊富である。換気も24時間換気の機能が付いた物が主流で住宅事情を考慮している。
能力は電気より高く、ランニングコストも経済的とされているところが強みである。老人などの脱衣直後の浴室内での事故を防ぐ効果も注目されているが、昨今、ミストサウナ機能も付いた端末も登場している。パナソニック製の端末ではマイクロ粒子のミストを売りにしており、雑誌など書籍も傷むことなく読めるという。またリンナイ製の浴室暖房乾燥機には、シャープのプラズマクラスター(除菌イオン)発生装置が組み込まれた商品もあり、カビの発生を更に抑える機能を備えさせている。浴室乾燥暖房機も「バス乾」または「バス暖」と呼ばれる。
近年普及が始まった物で、ミスト(霧)によるサウナである。ミストの作り方、加熱の仕方は各メーカーで各種方式があり、ノーリツ・リンナイ・パナソニック電工・ヤマハなどで販売されている。ノーリツや長府製作所のミスト単体製品においては給湯管より温水を調達する。浴室暖房乾燥機の内蔵タイプにも同じように給湯管からミスト用の温水を調達するものがある。
通常の電気ヒートポンプによる冷房に加え、暖房や除湿の際に温水を用いるエアコン。除湿は電気ヒートポンプと異なり、全く温度を下げずに除湿する事が可能あるが、かつてはパナソニックや東芝等もOEMという形で供給していたが、現在は暖房時におけるエアコンの性能向上に伴い、電気ヒートポンプ式のエアコンと比べてあまり普及していない。
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