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RAPT理論(ラプト理論、らぷとりろん)とは、キリスト教系の新興宗教の信者らが結成した日本の陰謀論団体「RAPT(ラプト)」が、TwitterやYouTube、ブログなどで拡散している言説である[1][2][3]。
この記事の主題はウィキペディアにおける独立記事作成の目安を満たしていないおそれがあります。 (2023年7月) |
韓国系のカルト教団「キリスト教福音宣教会」(通称摂理)の分派であり、教祖は自称メシア(再臨のキリスト)を主張し、「この時代の中心者」として神の言葉を取次ぎ、終末の時代に神から最後の使命を受けたと説いている[1][2][4][5]。団体のウェブサイト「RAPTブログ」「RAPT理論+α」は、明確な根拠を示さずに特定の人物や団体を結びつけたり、個人攻撃や誹謗中傷、ネットで拾い集めた陰謀論を展開している[1][2][3]。ワクチン陰謀論やケムトレイルの真実、地球平面説、三浦春馬暗殺説、人工地震の陰謀論など、定番の陰謀論をはじめとした様々な主張を行うが、その情報の信憑性は低く、日本ファクトチェックセンター(JFC)[3][6]やBuzzFeed Japan[7][8]がブログをファクトチェック=検証をして、「誤り」「不正確」などと判定している[2]。RAPTとは、「没頭した」「心を奪われた」という意味をもつ英単語である[1][9]。信憑性が極めて低いので注意が必要である。
RAPTは、2016年に愛媛県で結成された新型ネット宗教であり、日本人の男性教祖と2人の女性が運営している[1][2]。施設では、深夜や早朝から集団で礼拝し、祈りの時間が持たれる[1]。私財を投げ打って愛媛県の拠点に移住する人もいる[1]。
団体のウェブサイト「RAPTブログ」や「真実を伝えるニュースサイト」と名乗るブログ記事「RAPT理論+α」は、ヒーリング系のビジュアルでまとめられ、「パステル・Qアノン」と同様に女性をターゲットにしている[2][1][3]。ブログは、ワクチンに関する誤情報など、根拠不明の情報、陰謀論を多数掲載する[7][12]。情報源として、ウィキペディアのパロディサイト「アンサイクロペディア」を引用することもある[PR 1][PR 2]。RAPTは一見普通のタイトルでサイトへの流入を増やし、宗教色の強い有料記事や「朝の祈り会」の参加権を販売する[2][8][PR 3]。陰謀めいた過激な思想が一部の人気を集め、この団体を警戒する教育機関も増えている[4]。
団体は被害妄想的猜疑心が強い特徴があり、創価学会や統一教会、生長の家などが、信者を工作員として団体の施設に送り込んでくると主張する[2]。そのため、信者になるには厳密な面接が行われ、ブログや動画に登場するのはほとんどが女性信者である[2]。批判者や脱会メンバーは、写真や実名がネット上に晒され、誹謗中傷が行われる[4][5]。
2013年頃、教祖の男性は摂理から脱会したが、2016年に摂理の創設者である鄭明析(チョン・ミョンソク)に絶対的な尊厳を置くことを保ちつつも、自らを最後の中心者(メシア、再臨のキリスト)とする独自の宗教観を深めたサイトを立ち上げた[1][4][5]。教義は、摂理とほぼ同じであり、2023年にこの世を支配するサタン(イルミナティ、ロスチャイルド家、天皇家、中国共産党)が敗れ、ラプトを「主」とする地上天国が完成すると説く[1][2]。摂理の創設者は過去に世界平和統一家庭連合(統一教会)に所属しており、摂理の教義は統一教会のものと似ている[13][14]。摂理は、創立者が女性信者に性的暴行を行い、社会問題化していたが、近年でも大学などでサークルやセミナーを装って勧誘し、若者を中心に信者を増やしている[2][15][16][17]。
RAPTは、終末論のベースの上に、ユダヤ陰謀論や鬼塚英昭の「田布施システム陰謀論(天皇と朝鮮人陰謀論)、中国脅威論などをミックスさせた寄せ集めを作り、そこに芸能人や政財界の著名人が反キリストとして登場する[2]。「田布施システム陰謀論」や「Qアノン陰謀論」の元型は、福音派に代表されるキリスト教的世界観にある[2]。「田布施システム陰謀論」では、孝明天皇は伊藤博文によって暗殺され、明治天皇以降は「李家」の人々が住む山口県田布施町の出身者に入れ替わっているという[2][18][PR 4]。そして、その後の日本の近現代史は全て朝鮮人を通じたユダヤ系の国際金融資本に乗っ取られているとする[2][18]。ユダヤ人は朝鮮経由で日本に入ってきており(日ユ同祖論)、トヨタや原発などもユダヤ=朝鮮人ネットワークであるという[2][PR 5]。政財界や芸能界の著名人、天皇などは、朝鮮人で悪魔崇拝者の血縁者である「上級国民」であるが、2023年までにサタンが滅び、悪魔崇拝者は追放されるとする[2]。これらの陰謀論の寄せ集めは、善と悪の戦いのような定形であり、被害者意識と排外主義的なナショナリズムが現れている[2]。
「RAPT理論」のブログは、一見普通なビジュアルであるため[2]、著名人や言論人が情報源として扱い、認知を広めている。ガジェット通信[19]や『アゴラ』で池田信夫が「RAPT理論+α」を出典にして記事を書いたほか[20][PR 6]、ジャーナリストの清水潔や[PR 7]、元明石市長の泉房穂[PR 8]、立憲民主党衆議院議員の原口一博[PR 9]、百田尚樹[PR 10]、ほんこん[PR 11]、苫米地英人[PR 12]、長尾和宏[PR 13][PR 14]、ASKA[PR 15][PR 16][PR 17]、参政党の国政選挙候補者[PR 18][PR 19][PR 20]などがX(旧Twitter)でリポストした。俳優の窪塚洋介は、コロナのステイホーム期間に感銘を受けたものをインタビューで聞かれて、『RAPT理論』『Eden media』を挙げ、「この時代に自分のバランスを取る為の要石になっている」と述べた[21]。
『Eden media(エデンメディア)』は、「地球は平面で宇宙は存在しないと主張する地球平面説」や「地球に山や森は存在しない説」などを広めているYouTubeチャンネルだが、RAPT理論に関連付けた投稿も行っている[22][23]。
類設計室は、20年以上運営したウェブサイト「るいネット(2001 - 2023年)」やミニコミ紙『週刊 事実報道(2022年休刊)』などで、様々な疑似科学や陰謀論を拡散したが[24][25][26]、RAPT理論を出典にした投稿も掲載していた[27]。
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