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MSX-JEが登場するまでMSXでのかな漢字変換の日本語入力は規格化されておらず、文字コードで入力したり、日本語ワープロソフトなどでは自前の日本語入力システムが必要となっていた。1986年にアスキーから 「日本語MSX WRITE」が発売され、MSX-JEが登場し、以後、MSXで日本語入力が必要なソフトの多くはMSX-JEに対応しており、この規格に準拠するFEPソフトを利用することができた。
例えば、ソニーのMSXワープロソフト「文書作左衛門」は、ワープロソフト本体のみの提供であり、日本語入力環境は付属していない。このアプリケーションを利用するには、MSX-JEを内蔵したMSXマシンか、同社が発売した「MSX標準日本語カートリッジHBI-J1」のFEPが必要となる。しかし「文書作左衛門」はMSX-JE対応であったので、アスキーから発売された「日本語MSX-Write II」(VJE-80A)やHAL研究所から発売されたHALNOTEなどのMSX-JE規格FEPを装着することで日本語入力することも可能であった。
その他にMSX-JE対応ソフトとしては、ソニーの「はがき書右衛門」やアスキーのパソコン通信ソフトのMSX-TERM、同じくアスキーの日本語エディタのKID(「MSX-DOS2 TOOLS」に収録)などがあった。ハードウェアに内蔵されたものでは、パナソニックのFS-CM1やソニーのHBI-1200などモデムカートリッジに内蔵されたパソコン通信用ソフト、三菱電機のML-TS2HやパナソニックのFS-A1FM、ソニーのHB-T7などのモデム内蔵MSX2マシンの内蔵パソコン通信用ソフトなどがあった。
MSX2+では、ほとんどの機種にMSX-JEが搭載され、MSX2+用BASICのMSX-BASIC Version3の漢字BASICがMSX-JEに対応して、BASIC上で連文節変換が利用できるようになった。
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