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ウィキペディアから
CPUバス (CPU Bus) とは、CPU直結のバスである。
マルチプロセッサ構成の場合はプロセッサ同士を、またCPUとノースブリッジやキャッシュメモリ(CPUがn次キャッシュまで内蔵している場合はn+1次キャッシュ)など、システムの構成上CPUにごく近い要素を接続する。CPUがそれほど高速でなかった昔は、外部まで引っ張り出されているものもあった。
CPUバスはCPUに直接繋がったバスである。キャッシュをつなげるバスとノースブリッジをつなげるバスを分ける構成の場合は、ノースブリッジ側をシステムバス、フロントサイドバスとも呼ぶ場合がある(インテルがx86でそのような構成を導入した際にそう呼んだ)。複数のプロセッサ間を結ぶ共有バスとしても使われる(対称型マルチプロセッサ)。x86の歴史で見ると、486の時代には拡張バスとしても使われていた(VLバス)。
CPUバスの性能は、そのコンピュータ・アーキテクチャ全体の性能を大きく支配する。そのため、CPU能力の向上と共にCPUバスは高クロック化・バス幅の拡張によって、より広い帯域を獲得する方向で強化されつつある。一時期はバスを伝播する信号が放射するノイズとクロストークによって、信号線を信号が伝わる速度から、限界は低いと見られていたが、バスの駆動電圧を下げることで低エミッション化をはかり、またプリント基板の製造技術向上とCADツールのルーティング能力向上によりブレークスルーを得て、64ビット幅 1GHz以上の駆動周波数を有するCPUバスを持つ高性能プロセッサも販売されている。
インテルx86の場合はNehalemマイクロアーキテクチャで、ノースブリッジとの接続にはバスを廃しインターコネクト化した。
低コストかつ高性能化を図るためにノースブリッジをプロセッサに統合した製品がある。例えばトランスメタのCrusoe等があげられる。原理的にはCPUバスを内蔵にする事により高性能化する事ができるが、むしろ高性能化によって得られたマージンを低消費電力に活用し、低発熱低消費電力ローフットプリントの組み込みプロセッサが多い。
拡張バスがCPUバスに比べて遅く、システム性能のボトルネックとなっていた時代には、従来の拡張バスにCPUバスを加える、あるいはCPUバスそのものを引き回す事でこの問題の解決を図った時代があった。このようなバスはローカルバスと呼ばれ、代表的なものとしてi486のメモリバスをISAバスに物理的に継ぎ足した「だけ」のVESA ローカルバスが有名である。もっと時代を遡ると、ファミコンの「カセット」やMSXの「スロット」など、CPUバスは当たり前のように引き出されていた。
インテルのIA-32アーキテクチャではPentiumまで互換CPUはピン配列互換性があった。AMDとインテルの間で起こったバス方式に関する訴訟以後、x86互換CPUでもメーカー毎にバスの設計は異なる物となり互換性は無くなった。
古い時代のCPUはこれらのバス信号が個別に出力されていた。しかし、ピン数削減から信号線を時分割多重で複数の目的に使ったりした。最近の世代のCPUでは、CPUからの入出力はプロトコルによって抽象化され、バスにはパケットの形でデータが入出力される。これにあわせて、DRAMもパケットベースのデータ入出力にシフトし、ワード線の信号を全部まとめて入出力するSDRAMと呼ばれるタイプのメモリが使われるようになった。
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