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CASA C-101 アビオジェット(Aviojet)は、スペイン空軍のジェット練習機である。「C-101 アビオジェット」は、CASA社が付けた名称で、スペイン空軍ではE.25 ミルロ(E.25 Mirlo)の制式名称を付与している。
1975年9月、スペイン空軍のジェット練習機として開発が始まり、1976年にCASA社が公式に開発契約を結んだ。契約に「1978年末までに原型機4機の製造、1500時間の飛行試験を完了すること」などがあるため、CASA社はドイツのMBB社とアメリカのノースロップ社に機体の一部設計を委託した。
座席は後席が一段高い縦列複座、主翼はほぼ直線翼に近い低翼、ターボファンエンジン、胴体は両側面に空気取り入れ口、後部はエンジン上方でブーム状になり垂直尾翼へと続いている。また、整備を簡単にするために機体各部はモジュラー構造になっている。
原型機XE-25は1977年6月27日に初飛行し、1978年末には試作機4機がスペイン空軍に評価用に引き渡された[1]。1980年3月17日よりE.25ミルロの名称で、量産型C-101EBの引き渡しが開始された。
C-101BBは輸出用で、胴体下と主翼下に6か所のハードポイントを持ち、エンジンをギャレット社製TFE731-3-1Jに換装している[1]。C-101BBは、チリ空軍がT-36ハルコンの名称で採用し、後半納入分はチリのエナエル社で組み立てが行われた[2]。
C-101CCはC-101BBの発展型で、エンジンをギャレット社製TFE731-5-1Jへ換装し、兵装搭載量と燃料搭載量が増加している。初号機が1983年11月16日に初飛行した。チリではA-36ハルコンの名称でライセンス生産された[1]。
C-101DDはC-101CCの能力向上型で、新型の電子機器類(GECアビオニクス AD6601 ドップラー慣性プラットフォーム及び兵装照準コンピューター)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、AN/ALR-66レーダー警戒装置、ビンテン・チャフ/フレアディスペンサーを装備し、コクピットにはHOTAS概念を導入した。試作機は1985年5月25日に初飛行したが、発注がなく量産されなかった[1]。
チリ空軍は、フランスのSAGEM社とA-36の能力向上改修契約を交わし、HUDの装備、HOTAS概念の導入、GPS/INS併用航法・攻撃システムなどの改修を行った。改修された12機は、A-36ハルコンIIと名称された[2]。
2017年2月、スペイン政府は、空軍のC-101のスペアパッケージ契約を進め、有効期間をさらに4年間延長した。空軍のスポークスマンはジェーンの取材に対し8年前に初めて議題に上がった後継機について「現時点ではこれ以上の情報はない」とした[3]。
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