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BMC Kirpi(ビーエムシー・キルピ、トルコ語で「ハリネズミ」の意)は、BMCが開発し製造するMRAPである[1]。標準で装甲化され小火器の銃弾・弾片から防護するほか、増加装甲の装着も可能である。車体底部はV字型に整形され、対戦車地雷および即席爆発装置(IED)から内部の人員を防護する。一部の車両は、耐RPG弾防御のためにケージ装甲を装備している[2]。
Kirpi | |
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ユーロサトリ2012において展示されるKirpi | |
種類 | 歩兵機動車 |
原開発国 | トルコ |
運用史 | |
配備期間 | 現役 |
配備先 | #運用者を参照 |
関連戦争・紛争 |
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開発史 | |
開発者 | BMC (トルコ) |
製造業者 | BMC (トルコ) |
派生型 | 4x4および6x6 |
諸元 | |
重量 | 16トン |
全長 | 6.0m(4x4ショート)・7.075m(4x4ロング) |
全幅 | 2.51 m (4x4) |
全高 | 3.2m |
要員数 | 13名 |
| |
装甲 | STANAG 4569レベル3(MRAP) a |
主兵装 | 7.62mm/12.7mm機関銃 |
エンジン | CUMMINS ISBE 275またはCUMMINS ISLE 350 |
変速機 | Allison 3000 type 3000SP |
懸架・駆動 | リーフスプリング |
地上高 | 345mm |
燃料タンク容量 | 310リットル |
行動距離 | 60km/hで1000km |
イスラエルのHatehof社製「ナビゲーター」MRAPを元にしている[3]。
開発は2008年に開始され、2009年には最初のプロトタイプが製造された。2009年にはBMCはトルコ国防産業庁(SSB)への614両の納入契約を獲得した。この初期型はKirpi 1と呼ばれ、2014年に引渡しが開始された[2]。
トルコ陸軍はKirpi 1を集中的に実戦投入し、死傷者数の大幅な低減に成功した。この成功により、Kirpiの総販売数はトルコ向けが1500両以上、輸出向けが200両以上にそれぞれ増加した。
配備から7年が経過し、顧客からのフィードバックを受けて、2018年に改良型のKirpi 2が導入され、同年にBMCはSSBへ529両のKirpi 2を納入する追加契約を獲得した。Kirpi 2の改良点は、快適性を向上させる独立懸架サスペンション、空調の改善およびエンジン冷却パックの統合ならびに軽量化(ペイロード・作戦用装備の搭載量の増加に繋がる)のための複合増加装甲、破片飛散防止内張りの取り付けなどである[4]。
車体はV型形状のモノコックである。リカバリポイント・トーイングポイントが前部・後部に取り付けられ、後部にはNATO標準の牽引ピントルが取り付けられている。前部には液圧作動式セルフリカバリーウインチが標準装備される。
増加装甲を備えたV型モノコックボディは、NATO Stanag 4569に準拠して優れた対地雷・対銃砲弾片防御性能を有する。保護レベルは公表されていない。Kirpi 2では複合素材の増加装甲を有し、防御力がさらに強化されている。
乗員定員は13名である。操縦手、車長および銃手は前方に向かって搭乗し、残る10名は5名ずつ互いに向き合って車両側面後部に着席する。各席は耐地雷防御がされており、車内から応戦する必要がある場合に備えガンラックおよび銃眼が備えられている[5]。2つのルーフハッチがあり、1つは前方にあって上部の装甲板付き手動旋回銃塔に繋がっている。銃塔には7.62mmまたは12.7mmの機関銃を装備することができるが、RWSに交換することもできる[2]。RWSを装備した場合は前部ルーフハッチはRWSの後方に開くようになり、手動での操作や再装填が可能となる。第2のルーフハッチはキャビンの後端にある。車体の後部には油圧式ドアがあり、10名の兵員がこのドアから乗降しまたは脱出することができる。
空虚重量18t、積載量2,000kg、全備重量20,000kgである。
エンジンは、出力375hp(275kW)のEURO3排出ガス規制に適合したカミンズディーゼルエンジンである。コールドスタートキットが装備されており、冷却システムは-32℃から+55℃までの条件での戦闘行動に対応する。
ドライブトレーンは、Allison 3000 6速フルオートマチックトランスミッションと、二輪駆動または四輪駆動を切り替えられるAxletech製2速トランスファーからなる。マニュアル操作可能な空気圧作動式ディファレンシャルロックが縦置きで搭載されている。車軸は、フロントとリアの双方とも定格9,500 kgのAxletech製であり、パラボリックリーフスプリング、筒型ショックアブソーバーおよびアンチロールバーの組み合わせによって懸架されている。Kirpi 2はコイルスプリング付きの完全独立懸架サスペンションを有する。パワーステアリングを備える。
タイヤは各1本の14.00 R 20を標準とし、リムは10×20インチである。タイヤ圧変更システム(CTIS)を装備する。フロントおよびリアにディスクブレーキを装備し、補助用にエンジン排気ブレーキを装備する。ABSも標準装備する。
車内およびエンジンの自動消火システムが標準装備である。
Kirpiは主として輸送用として設計されているが、目的に合わせて若干のバリエーションを有する。4輪および6輪が選択可能であり、いずれも全輪駆動である。
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