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『2020』は、オランダのハードロック・バンド、ヴァンデンバーグが2020年に発表した通算4作目のスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[8]。ヴァンデンバーグ名義の新作アルバムとしては、『アリバイ』以来、約35年ぶりとなる[1][8]。
バンドの中心人物であるギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグは、2014年に「ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス」名義のデビュー・アルバムで17年ぶりにハードロック・シーンに復帰し、2017年には同バンドの2作目『MK II』もリリースしている[9]。
今回の再結成では、オリジナル・メンバーはエイドリアン一人だけで、ロニー・ロメロ(元リッチー・ブラックモアズ・レインボー)、ランディ・ファン・デル・エルセン、コーエン・ヘルフストといった新メンバーが迎えられた[2]。なお、ロメロはエイドリアンが在籍していたホワイトスネイクのアコースティック・ライブ・アルバム『スターカーズ・イン・トーキョー〜アコースティック・ライヴ・イン・ジャパン』に衝撃を受け、ボーカリストを志したという[2]。「バーニング・ハート2020」は、バンドのデビュー作『ネザーランドの神話』(1982年)収録曲のリメイクで、この曲のみ「ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス」のリズム・セクションを務めたセム・クリストフェルとマルト・ナイエン・エスが参加した[10]。本作のプロデューサーには、過去にアリス・クーパーやロブ・ゾンビ等の作品を手がけたボブ・マーレットが起用された[2]。
母国オランダでは、2020年6月6日付のアルバム・チャートで初登場2位を記録するヒットとなるが、レディー・ガガの『クロマティカ』に1位獲得を阻まれる結果となった[11]。スイスのアルバム・チャートでは2週トップ100入りし、最高11位を記録した[4]。
山崎智之は本作のライナーノーツにおいて、ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス名義の作品で表れていたブルージーな側面は抑えめと指摘し、「それよりもハード・ロックのダイナミズム、天性のメロディ・センス、欧州のメランコリックな憂いを前面に押し出して、ファンの求める"ヴァンデンバーグ像"を見事なまでに具現化させている」と評している[10]。
全曲ともエイドリアン・ヴァンデンバーグ作。
ゲスト・ミュージシャン
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