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『㊙必殺現代版 主水の子孫が京都に現われた 仕事人vs暴走族』(マルひ ひっさつげんだいばん もんどのしそんがきょうとにあらわれた しごとにんブイエスぼうそうぞく)は、1982年12月31日の金曜21:30 - 23:18にテレビ朝日系列で放送された、朝日放送・松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)共同製作のテレビドラマ。主演は藤田まこと。
必殺シリーズの長時間スペシャル第3弾である。
『必殺仕事人III』のレギュラー出演者が、現代の京都を舞台に悪を闇に葬る異色編。構成も異色で、藤田まことと他の出演者たちが撮影が終了した大晦日に集まり、秘密裏に制作したプライベートフィルム[注釈 1]の完成お披露目会を行うという導入から始まり、CM前後には試写室に一旦場面が戻り、そのリアクションを見るスタジオ中継(VTR映像)を流す二元構成となっている。これがタイトルの「㊙」の由来である。
本作は仕事人の子孫たちが暴走族と戦うというものであるが、放送された1982年当時は、共同危険型暴走族の活動が全盛を迎えていた時期であった。また、暴走族は全員が殺され壊滅するわけではなく、仕事を行った翌日の新聞では「暴走族4人が死亡」と記載されていた。
3年後の1985年10月4日に『新装㊙必殺現代版 東京六本木・京都円山公園・大阪梅田 3元仕事人ナマ中継』として、ドラマ部を再編集したものが再放送された。
2007年にDVDソフト化されたが、ドラマ本編のみの収録となり、VTR収録の部分は削除されている。エンディングは完全に作り直されており、中継スタッフのクレジット表記が無い他、主題歌がインスト バージョンに差し替えられている。
生命保険会社「昭和生命」訪問勧誘員の中村主水。手作りアクセサリー売りの村上秀夫。ピアノ調律師の山田勇次。個人タクシー運転手の長谷川加代の4人は、ごく普通のカラオケ仲間。しかし、彼らの先祖は、それぞれ仕事人として暗躍した中村主水、秀、勇次、加代であった。
ある日の夜、カラオケ店に居合わせた悪人と争いになり、4人は袋叩きにあうが、衝動的に先祖同様、4人で組んで、殺しを行おうとする。しかし、先祖の形見の得物(殺しの武器)は使い物にならず、殺しは失敗したかに見えたが、主水の偶発で成功してしまう。しかし「こんな危険なことはもう止めよう」ということになり、その後は平穏な生活に各々戻った。
そんな折、主水の顧客 吾助の娘が暴走族の標的になりレイプされた上、妻子ともに死んでしまう。主水は葬儀が終わった吾助の家を訪れると、彼は主水を受取人にして、5千万(事故死亡時、3倍の特約)という生命保険を自身にかける。行動に不審な物を感じた主水は加代たちに吾助を見張らせる。吾助は女物の洋服を買ったり、河原でスクーターの練習をするなどの不可解な行動を行っていた。
吾助の目的は復讐であり、妻子を殺した暴走族のメンバーを殺すことであった。吾助は女装すると夜中にスクーターを走らせ、目論み通りに近付いて来た暴走族のメンバーを殺そうとするが失敗に終わり、逆に殺害された。彼の死体を見つけた警察は女装という格好などから殺人ではなく、変死の扱いとなった。
主水は吾助の保険金を頼み料に仕事人として、彼ら一家の復讐をすることを仲間に提案する。了承した仲間たちは彼らの情報を集め、仕事の準備を進める。
仕事決行当夜。暴走族たちの暴走行為に紛れ、秀夫と勇次は主犯格の者たちを仕留めていく。主水は道路工事現場に赴くと、ルート変更の看板を崖の方向に変える。そうとは知らない暴走族たちは次々と崖下へ転落していくが、暴走族のリーダーは生き残り、バイクで、主水に突っ込んで来る。バイクは主水の上方を掠めるが、その際に主水が突き出した先祖の脇差が、燃料タンクに穴を開ける。走り去っていくバイクを見ながら、主水は漏れ出たガソリンに火を点ける。火はガソリンに沿って走っていき、リーダーが乗ったバイクを爆発させた。
翌日、主水は保険金を受け取るために会社の事務所を訪れる。そこに田中係長と調査部の男性社員、顧問弁護士が現れ「吾助は正常な判断が出来ていなかった」として、金の支払いを拒否する。田中たちは「それが不服なら裁判で争う」と主水に通告し、主水たちは結局、金を手に入れることができなかった。
村上秀夫は三田村の映画デビュー作『限りなく透明に近いブルー』の原作者(兼監督)である、村上龍。長谷川加代は長谷川一夫。山田勇次はおりく役の山田五十鈴から、それぞれ拝借している。
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