高麗葬(こうらいそう)とは、日本学者ウィリアム・グリフィスの1882年に出版した書籍『隠者の国・朝鮮』によって初めて紹介された朝鮮の葬儀を言う。ただし、実際には、どのような考察文献でもこのような習慣が実在したという記録を見つけることができないため、現代の韓国では近代日本の代表的な歴史歪曲の一つとされている。[1][2]

概要 高麗葬, 各種表記 ...
高麗葬
各種表記
ハングル 고려장
漢字 高麗葬
発音 コリョジャン
日本語読み: こうらいそう
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概要

グリフィスは、1882年出版した自分の書籍『隠者の国・朝鮮』に「高麗葬とは、日本でも17世紀頃まではあり、朝鮮(19世紀末)では依然として続けられている「老人を生きたまま埋めてしまう習慣」[3]人身御供迷信の類であると、主張していた。

1919年に発行された『傳説の朝鮮』にも「不幸息子」という童話が収録され[4]1924年朝鮮総督府で発行された『朝鮮童話集』には「親を捨てる男」という話が収録されているが、老いた親(前者は祖父、後者は祖母)を高麗葬して山に捨てた父を、子が諭すという内容であった[5]

近代の韓国小説映画に取り上げられることもあった。金綺泳(キム・ギヨン[6])監督が1963年に発表した映画『高麗葬[7][8]』では、飢えに苦しむ大家族で老いた後妻が死を迫られるという高麗葬の風習が登場する。また、1978年全商国が『高麗葬』という短編小説を書いており、これは『韓国現代短編小説』に収録されている。

考証

高麗時代では忠孝思想を守らない行為は不孝罪として重く罰されていたため、現代の韓国においてこの物語は以前にあった朝鮮の伝承から捏造した作り話とされており、いわゆる「日帝植民史観」から起源すると考えられている[9][10]

脚注

参考文献

関連項目

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