高橋 義夫(たかはし よしお、1945年10月26日[1] - )は、日本の小説家。
千葉県船橋市出身[1]。山形市在住。市川高等学校、早稲田大学文学部仏文学科卒業[1]。息子の高橋文樹も小説家[1]。
月刊誌『BOX』の編集者[1]、広告会社の共同経営を経て、1977年『幻の明治維新 やさしき志士の群』で小説家デビュー、その後、明治もの小説、田舎暮らしに関する著書などを上梓、1987年『闇の葬列』で直木賞候補、1989年『秘宝月山丸』で同候補、1990年『北緯50度に消ゆ』で三度候補、1991年『風吹峠』で四度候補。
1992年『狼奉行』で第106回(1991年下半期)直木三十五賞を受賞[2][3]。1997年から山形市にて「小説家(ライター)になろう講座」(現:山形小説家・ライター講座)を開講。
時代小説、歴史小説、経済小説などを書き、「御隠居忍法」「鬼悠市風信帳」「花輪大八」シリーズがある。
- 『幻の明治維新 やさしき志士の群』創世記 1977
- 『世捨て志願 放浪者の処世術』櫂書房(Kai books) 1979
- 『怪商スネル』大正出版 1983 「幕末怪商伝」大陸文庫、時代小説文庫
- 『田舎暮らしの探求』草思社 1984
- 『田舎暮らしの幸福 七人の村長は語る』草思社 1986
- 『闇の葬列 広沢参議暗殺犯人捜査始末 悲しき密偵』講談社 1987 のち文庫
- 『ムラの家・ふるさと体験 月山の麓で暮らす』徳間文庫 1987
- 『黄塵日記』講談社 1988
- 『田舎暮らしへの招待 ムラの楽しみ・ふるさと気分』徳間文庫 1988
- 『田舎騒ぎムラ遊び』徳間文庫 1989
- 『秘宝月山丸』新潮社 1989 のち文春文庫
- 『武器商人』徳間書店、1989 のち文庫
- 『花影の刺客』大陸文庫 1989 のち時代小説文庫
- 『メリケンざむらい』講談社 1990 のち文庫
- 『北緯50度に消ゆ』新潮社(新潮ミステリー倶楽部)1990
- 『森にかくれる快楽』大陸書房 1991 「仙人の棲む森」コスミックインターナショナル
- 『吹きだまり陣屋』新人物往来社 1991 のち広済堂文庫
- 『風吹峠』文藝春秋 1991
- 『かくれんぼの森 ぼくの山海遊行記』創樹社 1992
- 『鄙風堂々 「地方」をおもしろく生きる』ダイヤモンド社 1992
- 『狼奉行』文藝春秋 1992 のち文庫
- 『森の奥の怪しい家』講談社 1992 のち文庫
- 『御聞番 会津藩・最後の隠密』講談社 1993 のち文庫
- 『私家版天保水滸伝』新人物往来社 1993
- 『五稜郭の兄弟』新人物往来社 1994 のち広済堂文庫、新人物文庫
- 『夕映えの剣 日本剣客列伝』講談社 1994 のちベスト時代文庫
- 『南海血風録』光文社 1995 のち文庫
- 『大江戸あぶれ者』文藝春秋 1995 のち学研M文庫
- 『知恵ある人は山奥に住む』集英社 1995 のち文庫
- 『五・七・五は悪の香り』PHP研究所(時代小説痛快シリーズ)1995
- 『意休ごろし 投げ節お小夜捕物控』中央公論社 1995 のち文庫
- 『十六夜小僧』徳間書店 1995 のち文庫
- 『夕焼け原っぱ』光風社出版 1995
- 御隠居忍法 実業之日本社 1995 のち中公文庫
- 黄金谷秘録 続・御隠居忍法 実業之日本社 1997 「不老術」中公文庫
- 御隠居忍法 鬼切丸 実業之日本社 1999 のち中公文庫
- 御隠居忍法 唐船番 実業之日本社 2002 のち中公文庫
- 亡者の鐘 御隠居忍法 中央公論新社 2006 のち文庫
- 恨み半蔵 御隠居忍法 中央公論新社 2008
- 御隠居忍法 魔物 中央公論新社、2010 のち文庫
- 振袖一揆 中央公論新社、2010 のち文庫
- 『刺客百鬼 御隠居忍法』中央公論新社 2011 のち文庫
- 『御隠居忍法しのぶ恋』中央公論新社 2012 のち文庫
- 『泣き夜叉』講談社文庫 1996
- 『日本大変 三野村利左衛門伝』ダイヤモンド社 1997 のち集英社文庫
- 『渤海王の使者』集英社 1997 のち広済堂文庫
- 『風魔山嶽党』文藝春秋 1997 のち文庫
- 『浄瑠璃坂の仇討ち』文藝春秋 1998 のち文庫
- 『金融恐慌蔵相高橋是清の四十四日』ダイヤモンド社 1998 「高橋是清と井上準之助」学陽書房人物文庫
- 『楽をしたかったら地方都市に住みなさい』洋泉社 1998
- 『眠る鬼 孤剣竹林抄』文藝春秋 1999 のち文庫
- 『覚悟の経済政策 昭和恐慌蔵相井上準之助の闘い』ダイヤモンド社 1999
- 『剣仙伝奇』徳間書店 1999
- 『佐々木小次郎』集英社 1999 のち文庫
- 『出羽院内銀山仕置帳』祥伝社 1999
- 『高橋義夫集』リブリオ出版(げんだい時代小説)2000
- 『武闘の大地』文藝春秋 2001 のち文庫
- 『天保世なおし廻状』新潮社 2001 のち文春文庫
- 『決闘・閻魔ケ辻』徳間書店 2001
- 『明治耽奇会』文藝春秋 2002
- 『密命』毎日新聞社 2002 「海賊奉行」文春文庫
- 『鶴が舞う湊』廣済堂文庫 2003
- かげろう飛脚 文藝春秋 2003 のち文庫
- 猿屋形 文藝春秋 2004 のち文庫
- どくろ化粧 文藝春秋 2005 のち文庫
- 雪猫 文藝春秋 2006 のち文庫
- 湯けむり浄土 中央公論新社 2004 のち文庫
- 若草姫 中央公論新社 2005 のち文庫
- 艶福地獄 中公文庫 2009
- 『足軽目付犯科帳 近世酒田湊の事件簿』中公新書 2005
- 『元禄秘曲』文藝春秋 2009
- 「けんか茶屋お蓮」シリーズ
- けんか茶屋お蓮 中公文庫 2013
- あやかしの花 中公文庫 2013
- 深川おんな祭り 中公文庫 2013
- 江東美人競 中公文庫 2014
- 『沖縄の殿様 最後の米沢藩主・上杉茂憲の県令奮闘記』中公新書 2015
- 『保春院義姫 伊達政宗の母』中央公論新社 2015 のち文庫
- 『さむらい道 最上義光』中央公論新社 2017
- 『北の武士たち・狼奉行 傑作時代小説集』中公文庫 2018
- 『火付盗賊改 鬼と呼ばれた江戸の特別捜査官』中公新書、2019
“芥川賞に松村栄子氏 直木賞 高橋義氏と高橋克氏”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 30. (1992年1月17日)
“3氏が喜び語る 芥川・直木賞授賞式”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 夕刊 15. (1992年2月27日)